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2020.05.24
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カテゴリ:つぶやき
定年後など、ある程度年を取ってからの「同窓会あるある」らしいのですが……

同窓会の出席者の中にどうしても思い出せない人がいて、みんなが遠巻きに、

「おい、あいつ誰だっけ?」

「えっ……うーん、思い出せないな~」

……などと話していたら、実はその人は担任の先生だったというオチ(笑)。

ある程度年を取ってからの同窓会だと、自分たちも先生も同じような外見になっていることも多いのかもしれませんねスマイル


・・・・・・


私には、41歳の今になっても年賀状を交し合う先生が1人だけいます。

大学時代に所属していたアメリカ文学のゼミでお世話になった先生です。


大学を卒業するときに先生が、

「これからはなかなかお会いできなくなりますが、皆さん年賀状だけは出して下さいね」

とおっしゃってくださったので、私はかれこれ20年余り、先生に年賀状を出し続けています。


必ずお返事を下さる先生のその年賀状の内容は、最初の頃こそ「教え子向け」という印象のものだったのですが、長い年月を経た今は、プライベートな印象のものに変わってきました。

「長年の夢だったアメリカ横断ドライブを決行しました」

「昨年は骨折をして大変でした」

「休日は、両親の介護で故郷と東京を行き来する生活です」

……などといったプライベートな近況報告が、飼い猫の写真や、旅先で撮られたのであろう「おもしろ写真」に添えられるようになってきたのです。

ゼミの学生だった頃は、やや緊張しながらアメリカ文学について話し合うことしかなかった先生と私。

……今考えてみると、当時の私が知っていたのは先生のほんの一面で、本当の先生にはこんなにアクティブで、おもしろくて、そして良い意味で「普通」という側面もあったのだなあと思わせられます。

卒業以来一度もお会いできていませんが、これからもずっと交流を続けたいと願う私の恩師です。


・・・・・・


実は私にはもう1人、もと先生で、今は友達になった人がいます。

ニュージーランド人のキャサリンです。

2001年の春――就職する直前の大学最後の春休みに、私は3週間ほどニュージーランドの語学学校に通いました。

その語学学校の先生だったのが、当時オークランド大学の学生だったキャサリンでした。

キャサリンは、少し赤味がかった金髪をポニーテールに結わえた白人で、とてもかわいらしく優しい先生でした。

私は1978年生まれなのですが、彼女は1979年の3月生まれとのことで、日本でいえば同学年。

その学校の先生の中には、ヨーロッパ人びいきのすごく意地悪な先生もいたので、どんな人種の生徒に対してもいつも平等で、優しく明るいキャサリンのことが、私は大好きでした。


・・・・・・


さて、ここからが私と彼女の関係のおもしろいところ。

3週間はあっという間に過ぎ、ついに卒業の時が来たのですが、その日に限って担当授業がなかったのか、キャサリンは学校に来ていませんでした。

「……あんなにお世話になったのに、お礼もお別れも言えないなぁしょんぼり

と残念に思いながら学校から帰ろうとしたところ、出入り口近くにある受付に、コルクボードの掲示板があることに気づきました。

私は自分が持っていたメモ帳から紙を1枚破り取り、キャサリン宛てにこれまでのお礼と、念のため自分のメールアドレスを走り書きして、その掲示板に画びょうで留めました。

メモ帳の紙がぺらっと1枚画びょうに留められている様子はいかにも頼りなく見えましたが、その時の私にはそれぐらいしかできることは思いつかず、キャサリンがそのメモ帳を見つけてくれることを願うばかりでした。


・・・・・・


その後私は日本に帰国し、大学を卒業し、社会人になりました。

忙しい毎日に、ニュージーランドのことを思い出すことも減っていきました。

春が過ぎ、梅雨も過ぎ、そして暑い夏がやってきた頃……なんと突然、キャサリンからメールが来たのです。

「掲示板にあったあなたからのメッセージを、今日見つけたのよ!」……と。

……今日びっくり雫?!

あの日あのメモ帳を画びょうで留めてから、半年近くもたっていました。

キャサリンからメールが来た喜びと同時に、よく半年近くも、あんな紙切れ1枚が掲示板に残っていたもんだ……と驚きました。


・・・・・・


キャサリンもやはり、先生だった頃とは違う側面を私に見せてくれました。


いちばん驚かせられたのは、最初のメールのやり取りから、

「あなたのクラスにいた、ドイツ人のマチアスに一目ぼれしそうだったわ!」

……などなど、いきなりガールズトークが始まったことでした(笑)。

えー、あんなにまじめに先生をしながら、そんなことを思っていたんだ~大笑い

と、驚かせられたり、笑わせられたり。


ほぼ同い年だったこともあり、私たちの間に先生-生徒の関係はすぐになくなり、いろいろなことを話しあえるメール友達になりました。


・・・・・・


……それからはや19年。

いまだに私たちの友情は続いています。

その間、お互いにつらいことや悲しいこと、そしてうれしいことなど、いろいろなことがありました。

彼女がつらい思いをしたことを聞いたときには涙が出たし、そのつらさを乗り越えて無事に長男を出産したときにもやっぱり泣いてしまいました。

最近はすっかりママになったキャサリンと、お互いの国の新型コロナウイルスの状況について話したりしています。

それから、少し前にこのブログにものせた​虎の折り紙の写真​や​アマビエの絵​などを送ると、末っ子のアナちゃんが毎回いいリアクションを返してくれるらしくて、すごくうれしいのです大笑い手書きハート

お互いにマイペースな性格なので、何カ月も音信不通になったりすることもあります雫が、なんとなくいつもどこかでつながっている感じがしており、楽しく気楽にメールのやり取りを続ける仲です。

出会いとはどこに転がっているかわからないものですが、掲示板に貼り付けたあの1枚の紙切れが私たちの友情の始まりだったのだと考えると、人と人とのご縁って本当に不思議なものだなあと思います。


・・・・・・


大学時代の恩師とも、ニュージーランドのキャサリンとも、はじまりは「先生と生徒」という関係だったわけですが、時を経てだんだんと違う関係が築かれていきました。

職種によっては、そういうのって職務規定のようなものに違反するのでは?……などということもあるかもしれませんが。でも……

そもそもこんなにたくさんの人たちが暮らす地球という星で、人と人とが出会うのって、もしかしたらそれだけで星奇跡星なのではないかなあと思います。

だから私は、ある出会いが自分にとって意味あるものだと感じるのであれば、大切に守り続けていければいいなあと思っています。

19年前にキャサリンがしてくれたように、半年たってからでも、1年たってからでも、もっともっと長いときがたってからでも、私と出会ってくれた大切なあなたが、いつかひょっこり連絡をくれるのを……私はいつでも待っていますスマイル



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最終更新日  2020.05.24 16:00:05
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