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カテゴリ:産む自信も育てる自信もなかった。
「生後6カ月以上母乳で育った子どもは
10歳の時点での学力が高く、特に男児で顕著」 というオーストラリアでの調査があるのですって。 ただし、この紹介記事を最後まで読むと、 「学力への影響で最も顕著だったのは「読み聞かせ」で、 母乳による影響よりも、 幼児期の両親による読み聞かせ時間と学力の相関関係のほうが 顕著だった」 ということが判る。 見出しだけで物事判断しちゃだめだってことだ。 でも、多くの人が見出しだけで、 「おお、やっぱり母乳育児のほうが優れているんだ」 と思い込んじゃうんだろうなあ。 因に、オーストラリアにもちゃんと母乳バンクがある。 彼の地でも母乳礼賛傾向が強く、 わが子に母乳を飲ませられない母親がネット販売を通じて 母乳を“不正に”入手するケースが増えており、 母乳バンクでの供給量が不足する事態が起きている というのは、2009年のニュース。 きちんと管理された中での母乳供給が大切なのに、 不正入手が新たな問題を生み出しているらしい。 なぜに、日本では母乳バンクがないのかしらね。 先月末に参加した会議で母乳バンクなるものの存在を知ってから、 ずっと頭の奥でふつふつと沸き立つものがあるんだ。 新生児と暮らす家庭にサポートに入る人を 養成する講座で、どうしたら母乳が出るのか、 親子のリズムが上手く合うようになるのかという質問をしながら、 思いがけず込み上げて来そうになった涙を じっとこらえたことがある。 それほどまでに、私の中では辛い体験だったということを 改めて実感した。 NICU卒業生のための新生児外来で、 力強く「(母乳が出なくても)大丈夫です!」と 主治医に言ってもらっても、 “世間”のまなざしは冷たい。 母乳バンクが出来れば、少しは世の中変わるんじゃないか? そんな風に思っているのだけれど。 古くて新しい、全く変わること無く 子どもとの暮らしにプレッシャーを与え、 暗い影を落とし続けているのが母乳育児。 母も私も、母乳に関しては苦労したからなあ。 早産で未熟児だったこと以上に、 のちのちまで肩身の狭い思いに苛まれることだったかも。 読み聞かせなら、それはもう、夫も私も 自ら楽しみながら 一生懸命にやったのよ。 「母乳よりも読み聞かせに軍配」っていう見出しで 記事書いてくれたらよかったのにねえ>冒頭の記事。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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