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カテゴリ:食べ物
♪お菓子の好きなパリ娘
二人揃えばいそいそと パリの菓子屋でボンジュール♪ という歌をご存じでしょうか? 私が小さい時に母がよく口ずさんでいた歌で、おそらくパリという言葉が初めて私の頭にインプットされたのはこの歌を聞いたときだと思います。 小さい時に思い描いたパリのお菓子屋さん、パリの女の子の様子は、いまここに住むことになっても消えません。 確かにフランス人はお菓子好き。 それもとっても好き。 「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」とは飢えた民衆についてマリー・アントワネットが言った言葉。 ほんとはお菓子じゃなくてブリオッシュだったとか、そんなことは言っていないとかいろんな説はありますが・・・。 フランス人の朝はまさにこの言葉通り。 マドレーヌやフィナンシェをパンの代わりに常備して朝からガンガン食べている家もあります。 この家に泊めてもらった時、正直ちょっとショックでした。 ただ「朝ご飯は甘いもの」というのは欧米系の人一様に言えるのかもしれません。 昔、日本でアメリカ人が経営するという湖畔のペンションでの朝食時でのこと。 ブレックファーストではパンのほかにオートミールなんかもでました。それもおかゆっぽいというより普通に炊いたご飯みたいにしっかりしたもの。そしてオートミールのトッピングにはハチミツやらナッツがあり、そしてやはり日本風に海苔やしょうゆも・・・。 我々一同、皆ごく当然にオートミール+海苔、しょうゆを選びました。 そこでアメリカ人の彼女一言、「オートミールに醤油だなんて信じられないわ。私はハチミツじゃなきゃ食べられない。」 でも醤油を置いたのは彼女自身なんですけどね・・・。 私にはご飯のようなオートミールにハチミツの方が気分悪かったです。 一方フランス。 前日に残ったサラダがもったいないので、翌朝食べようとしたら、彼曰く「え、朝から?」 前日に残ったオニオンタルトがもったいないので、翌朝食べようとしたら、彼曰く「え、朝から?だってそれ塩辛いのに?」 私は小さい時から朝はパンの家庭で育ったので、めったに朝からご飯ということはありませんでしたが、たま~のそういう朝食はうれしかったものです。そういう国から来た我々には「朝は絶対甘い系」というフランス人の感覚、わかりにくいですよね~。 そんなこと言ったら、東京の某ホテルの朝のバイキングなんて、カレーライスなんていうのもあったけど(私は朝からでも食べられますよ、カレー)。 あと食事後のデザート、これがないと口が落ち着かないみたいですね、皆。 私もそりゃあデザートは好きですが、甘い系か辛い系かに大別すると私は圧倒的に辛い系なので、よほどきちんとした食事の時以外、例えば夕食がチャーハンの時にデザートがほしいとは思いません。でもフランス人はチャーハンの後に例えヨーグルトであっても食べたいみたいですね。口の中は常に甘~やや甘に保っておきたいのでしょうか。 ほんとに軽くありあわせでというノリで皆で晩御飯というときに私が料理をお出ししなければならない立場の場合。 気の張らない程度のメニューを考えるほうに気を取られて、ついデザートまで頭が回らないときがあります。 さあ、食べた食べた、さてデザートは?というときに、デザートがないとわかったときのあのシラけたムード・・・。かなりキツイです。 さて冒頭で「パリ娘」と書きましたが、実際は「パリ男」の間違いじゃないかと思うことがあります。 皆で食事していよいよデザートとなると「うぉー」と盛り上がるのはむしろ男性陣。 もちろん女性も喜ぶんですが、男性の方がこう、「わーいおやつだ♪」という子供の乗りというか。 そしてデザートチェックもうるさくて、招待者が持ってくるデザートをおかずより先にチェックして「うひょー」となるのも男性達。 そういう環境だから、男性でも自分でお菓子を作るという人も多いのかも。 ガレット・デ・ロワの話のときにうちの彼がお菓子を作ると書き、何人かの方から若干賞賛めいた声もいただきましたが、フランスでは普通に男の人がケーキを作るというケースが多いみたいです。 ある友人のこと。 彼は家で料理を一切しない人。ですから誕生日に皮肉をこめてレシピの本をプレゼントしたくらいなんです(埃をかぶってるようですが・・・)。 ある時、恐らく頼まれたようでその彼の友人の男の子がケーキを焼いてきていました。多少つたなかったものの、一生懸命に作った様子がありありとわかるようなケーキ。泣かせました・・・。 そしてその友人本人も、いつの機会だったかわすれましたが、家にある小さいオーブンレンジで(いつもはピザを温めるのにだけ使用するだけのオーブンレンジで)、タルトを焼いていました。これは後にも先にも一度っきりでしたが(たぶん我々が驚きすぎて気分を害した?)、忘れられない思い出です。 スーパーのお菓子売り場でもそこにたたずむ人は男性が多いような気がします。 彼らの目は真剣です。そして結構長時間に渡ってそこに立っているケースが多いです。 たぶん女性はお菓子は買ってもだいたい買うものがわかっているから売り場にとどまる時間が短いだけなのかもしれませんが、たまに時間をかけて売り場チェックをすると私以外全員男性ということがよくあるので少し気になります。 お菓子が好きな国民・・・なんかいい響きですね。 性質も食べ物の好みに相応しくあれと思うのは贅沢でしょうか。 クリックよろしくお願いします! → も開館中。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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