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カテゴリ:日常の出来事
普段はあまり行きたくないけれど、行きたくなったら「今」行かなきゃだめって感じの私は、早速激安カット店の住所をネットで調べました。実はその日、1時間ちょっとしか余裕はなかったのですが、日本にいたときと違ってこちらはカットだけなら早い早い。なので1時間なら移動時間も含めて全くOKの範囲内。
これでも日本にいたとき、とても気に入った美容師さんに付いていたときは美容院も好きだったんですよ。行くこと自体は面倒だけど仕上がりが楽しみで。でもこれまた歯医者と一緒で最高を知ってしまうと後はどれも似たり寄ったり(歯医者は落差がもっとひどいですが)。その美容師さんが店を辞めて以来、その店の他の美容師さん、家の近所で宣伝してた美容院等あちこち行きましたが、どれもなんだかイマイチでした。 パリでも一時期いい美容師さんがいたんですが、その人が店を辞めてからはやはり同じ状態で・・・。 日本とパリ、どちらも気に入った美容師さんはカットだけでもすごく時間が掛かりました。特にパリの美容師さん、この人ほんとにフランス人?と言うくらいに丁寧な仕事で、カットだけでも1時間以上。日本ではパーマで5時間(!)掛かったこともあります。美容院=苦手というのは時間が掛かって疲れるというのが心のどこかにあるのかもしれません。 しかしパリではその美容師さんを除き、カットだけならびっくりするほど早いです。カットというより男性の散髪?みたいな(笑)。 30分もあれば余裕で完成です。 これは結構、気は楽。だって前は美容院に行ったらもう夕方何もできないって感じだったのが、今は予定と予定の間に入れることもできるので。 さてその激安カットの店。 数は少ないけど一応チェーン店になっているらしく、そのうち一番行きやすい場所の店を選びました。 地図で見る限り、結構にぎやかな一角にあるのかと思っていたら・・・。 私が想像していたところとはちょっと離れていました。 なんだか一気に寂れた雰囲気のある通りで、店ももっと派手な雰囲気かと思ったら・・・。 見た瞬間、かなり入るのをためらいました。 私が想像していた店って、日本にもよくある中高生が行くような、まあ内装にはあまりお金は掛けてなさそうながら、ぱっと明るい雰囲気の店でした。 ところが、そこって通り自体が「え?ここってパリなの?」みたいなところで、さらにその店と来たら、昨日まで流行らなくて半分潰れてたような店をそのままチェーン店化したかのよう。チェーン店化と言っても、名前をもらって看板をもらっただけで、内装などはそのまんまです。 店内に張ってあるポスターは何年もの?ってくらいにすっかり日に焼けちゃって色があせています。 安い分、もう一銭も店の内装、備品にはお金は掛けられないというのがありあり。 戸を開けて入ると、すぐ前にカウンターがあり、比較的若い女性が半分寝たような感じでぼーっとこちらを見ています。 客が入っても全く反応なし、みたいな。 その人に「カットなんですけど・・・」と言うと、そのまますぐ奥へ通されました。 奥・・・たってすごく小さな店なので、カウンターの後ろに行っただけなんですが、カウンターの後ろは壁かと思ったのが、合板の洋服ダンスの裏側でそこにコートを入れました。 そしてその洋服ダンスのすぐ前に洗髪台が並んでいました。 うち一つの流しにはカラー用のバケツとか刷毛が突っ込んであって、なんか・・・ちゃんと掃除してる?って感じ。 洗髪中って、ここでリンスのいいやつとか勧められるかも・・・と警戒する第一段階なんですが、愛想もなにもない彼女からはそんな営業トークも一切無く、さっと洗ってさっとカットへという流れでした。 よく言えば一切の無駄を省いたところがいいんでしょうね、私以外にも結構お客はいました。特にカットだけじゃなくカラーとかパーマの人が。そういう人はさすがにちょっと時間が掛かるので雑誌を読んでるんですが、そこでも店員に一切のサービスは期待できないので、皆、カラーやパーマの待ち時間に勝手に店内を歩き回って、客同士読み終わった雑誌を交換している・・・というちょっと変わった風景。美容院って夜でも照明が煌々としていて、美容師達の活気ある話し声、ドライヤーの音・・・という独特の雰囲気がありますよね。けれどその美容院は外の暗さがそのまま店内に反映し、さらに店員の声は一切聞こえず。一応有線みたいなのはかかってたように思うんですが、よく思い出せません。 私はカットは基本的には美容師さんにおまかせがいいんですが、パリで行った美容院ってカットモデルの写真から選んでくださいと言われることが多いのです。これまで座っただけでカットしてくれたのはお気に入りだった人を含め、2人だけ。ここでもきっと写真を見せられるのかと思ったら、意外なことに「どれくらいの長さにしますか?」と聞かれ、その他簡単に私の希望を聞いただけでカットを始めました。カットモデルの写真をスクラップしておくなどというサービスすら省かれているのかもしれません。 カット自体は10~15分で終わりました。 出来は可も不可もなし。まあカットの仕方がややいつもより丁寧じゃないような気がしますが、私の場合、どこでカットしてもあまり変わり映えのする髪型ではないし、値段を考えれば贅沢は言えないなという感じでしょうか。 美容師さんは最後まで笑顔一つありませんでした。 もう一人、別の美容師さんがいたのですが、この人も全く同じ雰囲気。一つ仕事が終わったら、次の客が来るまでカウンターでとろーんとした顔で待っていて、客が来たらだるい感じで洗髪台へ案内、そこからカット、パーマ、カラーとすべて機械的にやるようです。 客の入りはあの時を見る限りでは悪くないとは思うんですが、儲かってるんでしょうかねぇ? 店にお金を掛ける余裕はないのか、わざわざ店をきれいにしなくても需要はあるからわざと放置しているのか・・・。 まあ味もそっけもないですが、こっちも特別な愛想無しで行けるという点は悪くないかな。 私が次回またあそこへ行くかどうかはわかりませんが。 ちなみに私がカットに行ったことに気付いた人はこれまで一人だけ・・・。 ってことはわざわざ40ユーロも出してカットすることもないのかな? 皆さん、いつもクリックいただいてありがとうございます。今日もよろしくお願いします! → パリの日常の写真はこちらから↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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