30代サラリーマンの読書日記 ~本の感想・あらすじ~

2021/08/29(日)08:13

LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略 リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット

未分類(6)

テクノロジーや医療が進化して、100歳まで生きるのが当たり前の時代になる。 今までと同じようなライフステージ(本書では教育・仕事・引退の3ステージと呼んでいる)では、引退してからの長い期間を資金的余裕を持って生きることはできないし、 医療の進歩によって長生きしたとしても健康に生きることができない。 そのためには今までの当たり前とされてきたライフスタイルを見直す必要がある。 2007年生まれの人は50%が104歳まで生き、1997年生まれなら101歳〜102歳、1987年生まれなら98〜100歳まで生きる。 医療水準や栄養水準の上昇、教育による健康知識、テクノロジー、衛生環境などによって寿命が上昇すると考えられている。 長寿時代においては老後の公的年金を期待することはできない。 現役世代の負担率は現在よりもはるかに上昇し、老後世代の受け取る年金額は少なくなる。 職業に関して言えば、これから生き残るのは高度な専門スキルがあるか、人に寄り添うコミュニケーションスキルが求められる仕事である。 テクノロジーの進化により多くの仕事、特に中程度のスキルが必要な製造業を中心とした職業がAIにとって変わられる。 このような時代において必要なのは、絶えず自己の能力を向上させる努力をすること。 一つの仕事だけをずっとやっていては変化についていけず、やがて袋小路に陥ることになる。 絶えず自分の置かれた状況と身につけるべきスキルを見極めて、学習をし直す機会を得ることが重要になる。 長寿化時代においては健康の価値が大きくなる。 寿命が100歳だとしたら、50歳で病気をして働けなくなることのダメージは大きい。 より長い間健康を維持することが重要だ。 適切な食生活と運動を習慣づける。 また、脳の老化も生活習慣により決まる。 日々の行動、コミュニティとの関わり方、人間関係の強さ、食事などが密接に関わってくる。 特に本書では新しい働き方のスタイルに関する記述が見逃せない。 これからは、学校を出て一度起業した人が大企業の一員として活躍したり、 大企業にいた経験を生かして個人フリーランスになることもできる。 100年という長い間、複数の専門分野を身につけ、組織に縛られない生き方をするなど 新しい働き方やライフスタイルが当たり前になってくる。 当然政府が後押しして定年を引き上げるだろうし、従来のようなライフスタイルを維持することもできる。 要は個人が自分の意思を尊重して自分で働き方を選択できる時代になる。 そうすれば、余暇の時間を楽しみ家族や趣味に当てる時間も増え、充実した人生となることができるのである。 本書においては、これからいかに幸せに生きるかの選択肢を提案しており、 「何か」に縛られて生きる必要はないし、縛られていては充実した長寿人生を送ることはできないという気づきを与えてくれる本です。 LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 100年時代の人生戦略【電子書籍】[ リンダ・グラットン ]

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る