東日本大震災では，県内で１万人以上が津波の犠牲になりました。津波警報などに気がつかなかった人もいるかもしれませんが，津波警報が発表されても，すぐに逃げなかった人も少なくありません。

　下図は，中央防災会議の「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会」で報告された「避難行動パターンとすぐに避難しなかった理由」（避難者の避難行動等に関する実態調査：内閣府・消防庁・気象庁共同調査）です。

　災害発生時等には，「これくらいは普通だ」，「自分だけは大丈夫」といった心理が働き，さらには「他人は運が悪い，自分は運が良い」といった自分に都合の良い判断をしがちになるそうです。　その心理状態を，「正常性バイアス」と呼ぶとのこと。

　また，どうして良いか分からない時「みんなと一緒に」といった心理状態を，「多数派同調バイアス」と呼ぶそうです。

　以下のリンク先では「正常性バイアス」と「多数派同調バイアス」という，緊急時における心理状態について，実例を元に解説されています。

防災心理学，正常性バイアスと多数派同調バイアス

防災・危機管理アドバイザー　山村武彦氏

http://www.bo-sai.co.jp/bias.htm