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カテゴリ:読書
先日、直木賞を受賞された東野圭吾先生の小説です。昨日、「容疑者Xの献身」、今日、「さまよう刃」を読みました。その感想を書きます。
容疑者Xの献身 「天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるか。 これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪。」(楽天ブックスより) ラストでは、ちょっと涙しました。この石神は、愛した女が犯した罪を隠すために、完全犯罪をもくろむんですが、そのトリックは、ぞっとするようなものでした。しかし、彼が愛した女を助けた理由を知り、「切ないなあ」と。 石神の立てた完全犯罪の数式は理論上は正解だったのですが、実践では、大事な変数が抜けていました。それは「人の感情」(<-ネタバレに近い)でした。トリックを解くという面白さと、人間のドラマがうまく合わさっている小説でした。 「さまよう刃」 「蹂躙され殺された娘の復讐のため、父は犯人の一人を殺害し逃亡する。『遺族による復讐殺人』としてマスコミも大きく取り上げる。遺族に裁く権利はあるのか?社会、マスコミそして警察まで巻き込んだ人々の心を揺さぶる復讐行の結末は!? 」(楽天ブックス) 紹介文の通り心をゆさぶられました。正義って、法律ってなんなんだろう、と。そうしているうちに、法律について思ったことがありました。 それは、「人間の住む実世界では、割り切れないことが多い。でも、法律では割り切れないところを割り切らなければならない。だから、法律によって苦しむ人が表れるのではないか」ということでした。 サスペンスの「どきどき」も強く感じました。どきどきを求める人も読んで満足できる作品だと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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