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2005年10月26日
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カテゴリ:サンパウロの生活
この間、ボーイスカウトの親のミーティングがあった。
ジャンボリー大会というブラジル全国のボーイスカウトが集まる大きな大会が 来年ブラジリアで行われると言うので、それについてのお知らせと話し合いだったのだ。

まず、そのジャンボリー大会への申し込みについてのお知らせ。
費用が600へアイス以上もするそうだ。
600へアイスといえばちょっとした国産ブランドの背広が一着買えちゃう値段。日本で言えば6,7万円の感覚か。
結構高い。
分割払いにしてもいいそうだから、払えないことはない。
でも、それはあくまで、申し込みだけであって、交通費は別に必要だそうで、それについては後ほど知らせるとのこと。

そのとき、隊長さんがおっしゃったことに耳を疑った。


「一家で子どもが一人だけ参加する場合は それほどの負担にはならないだろうが、ボーイスカウト隊に2,3人入っている場合、家庭でのお金の工面も大変だろうと思う。基本的に私達の隊は”ファミリー”であり、金銭的な理由で子どもが参加しないということは許されない。一人行かなければ、全員参加を見合わせるということだ。よって、金銭的に苦しい家庭があれば、残りの家族がその家族の分を分担して支払ってあげるというのが、今まで伝統的に行われてきたやり方だ。」


「それで、その各家庭での負担額って言うのはいくらぐらいになりますか。」

「まあ、100へアイスぐらいになるだろうか。」


100へアイスといえば、日本円で1万円相当の価値になるだろうか。
自分の家の子どもの負担だけでも かなりのものなのに、その上他の家庭の分まで負担すると言うのはかなり厳しいと思った。
しかも、昔の時代のように、本当に貧乏して、生活するだけで精一杯と言う人がいるというのならまだしも、そんな人はこの隊にはいない。
ちょっとおかしいのではないかなあと思った。


 私のように困惑している親達が見守っている中、誰かが口を開いた。


「ビンゴをして資金を集めてはどうか。」


ビンゴ・・・・。ブラジルでは教会や団体の資金集めによく行われる調達法だ。この間も、ボーイスカウト主催のビンゴが行われたばかり。
びっくりするほど大勢のお客さんが詰め寄せ、ビンゴを楽しんでいた。
そのビンゴを楽しむ人というのは 大抵それほど裕福そうではなく、どっちかっていうと生活が苦しそうな人が多い。ビンゴ命、宝くじ命って感じの人たち。そういう人たちが どんどんビンゴシートを購入していく姿を見て、なんだか悪いことをしているような気分になった。
ビンゴなんて、公然と行われてはいるが、一種のギャンブルである。

 ボーイスカウト・・・確かに資金は必要かもしれないし、手間もそれほどかからず、入ってきたお金はほとんどそっくり収入になる、手っ取り早い資金調達法ではあるかもしれないけど、なんか間違っていないか?と感じた。



さらに他の人が口を開いた。

「RIFAのほうが、手間がかからず、お金がそっくりそのまま手に入るわよ。」

日本語でなんと言うのだろうか・・・?
このヒッファというのは 必要な資金集めだからという名目で、知り合いの人々にコーヒー代の二倍ぐらいの額を寄付してもらうもので、それと引き換えに半券を渡し、後日抽選を行って、一人だけ、商品の電気製品か何かが当たるというものだ。



そういう風にいろいろと意見が出たが、私はふと一つのことが気になった。


ボーイスカウトって 自分達で売ったクッキーとか売るんじゃなかったっけ?


親達は子供達がどうしたら全員ブラジリアへ行けるか必死で話し合っているが、頭のボーイスカウト本人達はと言うと・・・


中庭でいちゃいちゃしたり、遊んだりしている・・・・


この子達はボーイスカウトで、何を学んでいるのだろう。
親が全てお膳立てしてやったら、自発性や自立性、社会性も何も育たないんじゃあないのか。ボーイスカウトという名の居残り教室みたいなものだ。



だれかが、発言した。


「ボーイスカウトたちに何か食べ物を作らせて、イベントを開いて売らせたらどうか。」


「材料費ばかりかかって、利益がほとんどないから却下、」




ブログの中で日本の資金調達実情をみると、どうやらバザーを行ったり、食べ物を売ったりして、まっとうな方法をとっている。
確かに、ビンゴに比べると収入は少ないかもしれないけど、子供達のためにもその方が教育上いいんじゃあないのかなあ。


そう密かに思いながらも、発言したら責任を取って率先して働かなければならなくなるのも嫌だなあと口をつぐんでいた私も 人のこといえないのだが・・・。





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最終更新日  2005年10月26日 04時39分59秒
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