カテゴリ:雑感
こういうことを言ったら、みんなに嫌われそうですし、主人にでしゃばりだと言われそうですが、テレビで、永住権がある外国人に選挙権を与えるべきかどうか、議論しています。
わたしは、今までそのことについて考えたことはないですが、ただ、その理由として言われたことには、ちょっと納得できないなと思いました。 つまり、外国人に選挙権を与えると、外国の影響を受けやすくなると言うのです。しかし、帰化した人には、当然選挙権があります。帰化していれば、もう身も心も日本人と認めるわけなんですね。 しかし、わたしの知っているところでは、日本人になりたいというよりも、日本国籍があったほうが、現実的に便利ですし、個人の利益がより守られるから、帰化した人もいます。つまり、身分上は日本人であっても、心は日本人ではないという人もなかには、いるのです。 そして、ムルアカさんという日本に帰化したコンゴ出身の黒人の方がいて、「自分が日本を愛しているから日本人になったのだ」と一生懸命主張していました。 「コンゴと日本が戦争となった場合、どっちのほうに立つか」と聞かれて、「当然日本のために戦う」と答えています。 おそらく、テレビを見ている日本の方は、すばらしいと感心されたのではないでしょうか。しかし、わたしは、そこで思いました。 もし、「日本兵としてのあなたは、コンゴ兵としてのあなたの父親や兄弟を殺せと命じられたら、殺しますか」と聞いたら、彼はどう答えるでしょうね。 人間は、どこの人間も同じですが、自分の国を愛していると言われて、気を悪くする人はいないでしょう。『わたしはいかにして「日本信徒」となったか』を書いた韓国出身の呉善花さんが大人気なのも、そのためでしょう。 正直言って、わたしは、どんなに日本が好きでも、そこまで書けません。夏目漱石の影響で「明暗は表裏のごとく、日のあたる所にはきっと影がさす」、つまり物事には両面がある、とわかっているからです。 しかし、わたしが思うのですけれども、日本のいいところばかり言う人は、必ずしも、日本のためを思っているとは限らないと思います。 逆に、日本のよくないところを言ったから、日本のためにはならないとも限りません。もちろん、悪いところを言う時の言い方というのがあります。愛情のある言い方なのか、蔑むような言い方なのかによって、日本に対する感情が違ってくると思いますが。 ここで、また周作人さんのことを思い出しますけれども、きっと、わたしなんか、どちらからも、あまり好かれないタイプでしょうね。中庸的すぎて、覚めすぎているから。ま、いいです。人生は短いものです。中国人とか、日本人とか、こだわらずに、一人の人間として生きていきます。 個人の利益など、損はしても、たいしたことはないでしょう。生きていくのに支障が出るほどではないでしょう。唯一、願いたいのは、平和であり続けることです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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