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カテゴリ:きょうの雑感
先週の金曜の日記をアップし忘れていました・・・
★14年前 春の彼岸、地元の遊び仲間からの電話に起こされた。電話を終え て、カーテンを開くと暗雲低迷、今にも雨が降りそうな空模様だ。 いつものように、テレビのスイッチをいれると(俺ってつくづく にテレビが好きな人種のようだ)、地下鉄サリン事件が回顧され ていた。 14年前の今日が、あの事件が起こった日らしい。そうか、あれか ら14年が過ぎたのだ。 ★★バンコクで知った地下鉄サリン事件 私が地下鉄サリン事件をリアルタイムで知ったのは、バンコック のホテル。長期出張中のことだった。仕事を終えホテルに帰って テレビをつけたら、ちょうどニュースの時間帯で、地下鉄車内で たいへんな事態が起こっている という情況が、何がなんだか瞬 時には理解できない映像とともに報道されていた。 ほとんど覚えていないが、Sarin attack とか Severe affection とか Terrorism などの 用語が今でも耳に残っている。 ★★世界を股にかける技術屋たち 翌日は、一日中、仕事にならなかった。机を並べる3人のイギリ ス人と9時から5時まで、地下鉄事件の話で井戸端会議のネタが 涸れなかったのを覚えている。 テロなどまるで対岸の火事でしかない田舎者の私とちがって、3 人のイギリス人はまさに世界をまたにかける技術屋。 「常に徹底した自己リスク管理を行っている」という彼等の話に は驚かされ、また、頭痛を覚えたりしたものだ。 普段の仕事中の言動からははかり知れない、フランスの外人部隊 の兵士のような、己に非常に厳しい側面を見せつけられた感じ だった。 ちなみに、仕事を放り出して、終日、井戸端会議に時間を投じた のは、後にも先にも、この日だけである、念のため。 地下鉄サリン事件の報道写真(銀座駅?) ★★ちょっとすごい偶然 ところで、この3人のうちのひとり、T・Eと私の間に、「世にこ んな偶然があるのか」・・・というできごとがあった。 結論を言えば、T・Eは、私の当時の同僚(むろん日本の会社の) と、湾岸戦争の時の捕虜仲間だったのだ。多国籍軍のイラク進駐 への対抗策としてフセインが執った「人間の盾作戦」、あれで、 T・Eや私の元同僚など多くの外国人が、人質としてバグダッド市 内の収容施設に監禁(軟禁だったかも?)されたらしい。 T・Eと私の元同僚たちは、イラクの要請でバグダッドに赴任、 現地で都市計画の仕事に従事していた。その間の、まさに青天 の霹靂の事態だったのだ。 私は、むろん、T・Eとはバンコクの出張で初顔合わせ。レセプ ションの時に、東京から来た・・・という自己紹介をしたら、 いきなり、元同僚と同じ名字を挙げて、「彼を知らないか?」 と尋ねてきた。 この同僚は、私が勤めていた会社に転職して来た男、彼がバグ ダッドで監禁されていたことなど、私はT・Eから聞かされるま でしらなかった。T・Eが語った名字も、それほど珍しくはない。 私は、「まさか・・・」と思いつつ、元同僚の名前、年齢、そ して、今流に言えばメタボな体型などの特徴を話したら、T・E はいちいち頷きながら、「間違いない。その男だ」と感慨深げ に答えた。もっとも、捕虜中は、それほどメタボでもなかった とのこと、ま、あたりまえだ。 レセプションには10人くらいの人がいたが、皆、一様にこの巡 り合わせに驚いていたのは言うまでもない。 ★沖縄県立伊良部高校 DVDをつけたら、思いもかけない番組が録画されていた。操作 ミスだったのだろう。でも、見た。 ★★益子直美の好感度な語り 沖縄宮古島近くの離島、伊良部島の高校の男子バレー部が沖縄 県予選を勝ち抜いて、春の高校全国大会に名乗りをあげるまで が、南の小さなちゅら島の穏やかな生活を背影に、淡々と描か れている。 ナレーターは益子直美。緊張気味で口調はやや固かったが、不 快感はなく、むしろ、好感が持てる語りだった。 ★★気持ちのこじれ、そして修復 小さな離島の高校が、バレーボールという団体競技で全国に進 撃するのは並大抵のことではなく、島民にも「ちゃーでーじ」 な出来事なのだ。そんな中で、セッターとエースアタッカーの 気持ちの気持ちのこじれ。 もちろん、最後は、気持ちが通じ合って、見事に、全国に勝ち 名乗りをあげるのだが、気持ちがひとつになるというのは、こ ういうことなのだ を、若いアスリートが練習に打ち込む姿を 通じて知らされた番組だった。 ★★こころを育む島の風土 彼等には、叱咤や励ましの言葉よりも練習。練習を通じてハー トが込められた労いの言葉や気の利いた慰めの言葉が生まれて、 チームの和が堅固になっていったのだ。 エースアタッカーのキャプテンシーはかっこ良かった。コート の中で、チームメートを奮い立たせる目つきも素晴らしかった。 いい男だ。あの、目力は、オバマの Yes, we can よりも雄 弁だった。 言葉は非常に大事、しかし、オールマイティではない。やはり、 人の気持ちを理解しようとするこころこそが、言葉の底流にあ るべきなのだろう。 伊良部島の自然や風土には、そういうこころを育てる力が 今でも残っているように思えた。 練習を終えたバレー部員が、堤防の上を散歩し、次々と海に飛 び込んではしゃぐ笑顔の、なんとも屈託のなかったこと。 私にしてみれば、彼等の部活も我々の仕事も根は同じ。どっちも それぞれの成果を成果を目指して自分との戦いの日々を送ってい るのだ。 しかし、自分の仕事の中にあれほど解放されたシーンが、どれほ どあっただろうか? うらやましかった。 ★★心技体の非凡なエース 加えて、このエースには、アタッカーとしての非凡さを感じた。 豊かなジャンプ力と背筋の強さ、腕のスイングの速さといった基 礎体力に、クレバーな頭脳が備わっている。巧くて、実にセンス の良いアタッカーだ。 ビデオで見ただけだけど、そう確信した。 それにしても、職場も、学校でも、スポーツチームでも、人が集 まると、必ず、優秀でかっこ良いリーダーが現れるものだ。 でも、「国」にはなかなか現れない。国は広過ぎるから、優れた リーダーを生む土壌が育たないのかもしれない。 ★★俺にだって憧れのリーダーはいた、今もいる ちなみに、私は、自分がリーダーになったことはほとんどないが、 これまでのさまざまな時空で、リーダーというか、尊敬する人は いたぞ。今もいる。そして、私はその人たちに、なんやかやと影響 されてきた。今も同じだ。 これ、得難く幸福で、人に自慢したいことだ。 あまのじゃくで、組織に収まるのが苦手な私。だが、組織は嫌いで も人は好き。これっておかしくはないと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.03.26 16:29:01
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