私の居場所16
数ヶ月して、正しい判断ができるようになった私は、正式に病院の受付の仕事を辞めた。不思議と、心が落ち着いている。私はカウンセラーになりたいと思い、大学受験に向けて勉強を頑張っていた。オカアサンから後で聞かされたが、私は統合失調症という病気らしい。幻覚、妄想、幻聴など様々な症状を引き起こす。毎日薬を飲み続け、私の症状はしだいに収まっていったが、まだ完治はしていない。周りの人の協力無しで、一人じゃ決して治す事ができない病気だと医者に言われた。お母さんが助けてくれたの。私を産まなければ良かったと言っていたオカアサンが。私は嬉しくて涙がでた。お母さんは、勉強の合間に夜食を作ってくれるようになった。前のように男を家にあげたりしなくなった。親子関係を築くのに必死なお母さんを見ると、なんだか安心する。私は、息抜きにゲームにインしていた。ギルドホールに行き、ユナと会話をする。「アヤカ学生になるの~!テスト超多くて大変だよねーやんなっちゃう。」「大学受かったらの話だけどね!」以前とは違い、リアル(現実)の話も自分からできるようになっていた。「アヤカ、頑張れよ!俺も廃人やめて、仕事探すかな~」近くにいた、たかちゃんがのんきに言う。そこにシュンが、たかちゃんは一生ニートだろと釘を刺す。私は笑ってしまった。そこへ、ドタドタと走ってヒロがやってきた。「おっしゃ~アヤカ!狩り行こうぜ!!」ヒロはギルドホール立ち入り禁止令が解けて、戻ってきていた。以前のようにギルドが活気を取り戻していた。近くのイスで大人しく本を読んでいたエデンが、うざっと呟いた。エデンの横で、いつものように分厚い魔法書を読んでいたクロノスは、急に立ち上がると「よし!今日は皆で狩りするか!!」と言い、最近覚えたのであろう、テレポートの術を詠んだ。「うわっ!」すると、黒い大きな闇が私達を飲み込み、別の場所へと移動させた。この世界なら、私は息ができる。ユナ、クロノス、ヒロ、たかちゃん、シュン、エデン、そしてアーク。私には沢山の仲間がいる。だからもう、こわくないよ。現実世界より、ここがどれだけ温かいか。ここは私の居場所。これからも、ずっと。END この話はフィクションです。私が暇つぶしに、携帯で書いて友達に送ったものを、PCにうpしてみました。長々と読んでくださり、有難うございました。感想などなどお待ちしております☆