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テーマ:仕事しごとシゴト(23355)
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以前も書いた『血が怖いナースの行く末』だが 彼女についての意見をかなりいただいた。
あれからまだ数日。それほどの変化はないとお思いの方もいるだろう。 ところがこの彼女、この数日の間に何か少し変わった様子が見られる。 とりあえず『笑顔』を見せるのだ。 こちらが注意をうながすと以前は顔がひきつっていたものだったが 『ハイ』と言った後 テヘッと笑う。 初めて見たときはこちらが『おっっ!?』と驚いたほどだ。 しかし問題は『スミマセン』を言わないこと。 うちの病棟は意識のない寝たきり患者が多い。 この患者たちに何か自分が間違いをしたとしても 患者には『スミマセン』という言葉は伝わりにくい。 しかし、それが直接ではなくとも少なからず生命を脅かすことにつながるということを自覚してもらいたくて わたしたち先輩ナースが指摘するのだ。 いわば患者の代弁者である。 その代弁者が注意するのだが反応は『テヘッ』である。 この反応は一体なんなんだ…。 場に慣れようとしているのか すでに場慣れしたのか。 後者ならばかなり怖い。 今日はわたしが深夜明け、彼女が遅番で恐ろしいかな単独勤務である。 月曜の朝の怒涛の40人採血を無事終えたわたしが休憩室で彼女を待っていると 勤務開始の10分前に休憩室に彼女が入ってきた。 初の単独遅番勤務…。もっと早く出勤すると思っていたが意外にギリ出勤である。 即・出て行くのかと思いきや、今までしたことのない雑談を始めるではないか。 病院の近くの路地で車をこすってホイールキャップが外れちゃったこと… (怒)そんなこたぁどうでもいいんだよ!!早く行って点滴確認しろよ!!と言いたい気持ちを最大限に抑え、こちらも笑顔でチョッと頷いたりしながら『今から点滴確認はじめても大丈夫?けっこう本数多いけどね』と早く行けオーラを出してみたが 慌てる様子ナシ。 ようやく2分前に腰を上げ、ご出勤である。 その後、わたしは学生の実習評価表の記入のためネットカフェに引きこもっていたのだが、 病棟からジャンジャン電話が入ってきて全く仕事にならない。 その都度TEL室に入り電話を受け 彼女の苦情をスタッフから聞かなければならない羽目になった。 苦情の内容は ■点滴の前に患者さんにトイレをすすめないため途中で抜かなければならない(これについては他のスタッフが患者に謝罪) ■持続点滴の挿入部が腫れているのを確認せず接続するため腫脹が更に倍増 ■何度も穿刺に失敗しているのに他のスタッフに交代しない。 ■点滴を失敗しても謝らない。 …などなど挙げたらキリがないほどだ。 結局 わたしはカフェにいるあいだの半分は電話の対応で終わった。 ここで考えるに 彼女の教育にはスタッフ全員がかかわる必要があるように思う。 彼女の進歩はとりあえず全く判らないことは質問できるようになったことだ。 ただ、極限にわからないことしか訊ねてこないのがネックでもある。 しかし、わたしは彼女の変化を認めてあげたい。 『笑顔』と『雑談』 これは彼女の気持ちに何らかの進歩がなければ出てこないものだ。 やっぱりわたしは彼女の可能性に賭けてみたい。 ある種の親心か 甘やかしか。 まだまだ課題は多い。 やるしかないだろう。 いろいろな意見も多いだろうが 見守ってあげてほしい。 病棟を背負っていくのは彼女たち若手なのだから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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