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 みみん@ Re:抗がん剤で癌になる方法(10/27) 癌って、抗がん剤以外でもなれるんですか…
Mar 7, 2006
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カテゴリ:カテゴリ未分類
数日前、知人が自殺をした。

亡くなった彼はわたしの息子のクラスメイトの親だった。
彼は数年前に離婚していて 小学生の子供3人を育てていた。
もちろん、彼一人では仕事をしながら子供を見ることはできず、
彼の両親の助けを得ながらの子育てだった。

彼は なかなかに弁の達つ男性で、PTAの会議にはなくてはならない存在でもあったし、見かけも剛健で明るく、傍目にはとても自分で命を絶つようには見えない人だった。

彼は学校の行事にもすすんで顔を出し、子供と一緒の競技会には
『あいつのオヤジがいるから勝てないよ』と言われるほど
何かにつけて活躍する人だ。
ただ、見かけがスキンヘッドでイカツイ雰囲気なだけに近寄りがたい雰囲気ではあったが、話してみると意外に普通の『親』でもあった。

真夜中にその情報を耳にしたときには 息子に話すべきかどうか非常に迷い、学校から翌日に通夜と葬式の連絡網が回ってくるまで 何も話すことができないでいた。

卒業を2週間後に控えた彼らに同級生の親で、しかも良く知った人気者の知人が亡くなったことを伝えることは難しかったが、月曜日になって学校で初めて知るという不自然な状態よりはマシだろうと考え、
息子の部屋に行き、そっと彼が亡くなったことだけを話した。

息子は『えっっ!?仕事中の事故かなにかだったの!? 卒業式にオヤジが何着て行くかって悩んでるって言ってたのに…。あいつ可哀相だな…。両親ともいなくなっちゃうんだ…』と 少し考え込んでいるようだった。

この自殺には いろいろな事件性のある事柄が含まれている。
亡くなった彼はある女性と付き合っていたが
その彼女も2週間くらい前から行方不明なのだ。
彼にも警察からいろいろな取調べがあったらしいが、本人が亡くなった今ではその詳細はわたしたちにはわからない。

あれほど強く見えた彼に 自殺するほどの理由があったとしたならば
よほどのことなのだと思うが それ以上は警察が調べることだ。

ただ、残された彼の子供たちのことを考えると胸が痛む思いである。

亡くなる10日ほど前に 最後のPTAの会合があった。
授業参観の日だったが、彼はその授業参観にはいつものように顔を見せていた。
別段変わった様子もなかったように思ったが、今考えてみると
授業参観の後の会合には彼の姿はなかった。
いつもならば必ず意見を言い、学校に対してモノ申すような人なのに
その日は彼のあの攻撃的なほどの声が聞かれなかったことで
なかなか意見が固まらないために会合は夜まで及び、
また後日集まることになったのだ。
わたしはその『後日』には夜勤で出席できず意見書だけ学校に送付したため
彼が会合に参加したかどうかはわからない。

彼の通夜には多くの参列者があった。
彼の子供の同級生の親たち、学校の先生方、仕事関係の人たち、彼の同級生たち…。
しかし、彼の死因について話す人はいなかった…というか
その場に子供たちもいるのに その話を持ち出すものはいないのが普通だ。

憶測でしかない彼の自殺の原因について いろいろ噂話は飛び交っているが
それらが全て『ガセ』であって欲しいと思う。

人には見えない悩みや苦しみがあって、それを表に出せる人と出せない人がいる。
彼はあんなに明るかったが、もしかしたら意外に気が小さく些細な事で悩む人だったかもしれない。
そう思う反面、少しウワサについて引っかかることもあり、
かなり自分としても複雑な心境でもある。
行方不明になっている彼女が彼の訃報を聞きつけ、通夜や葬式に顔をだしてくれることを望んだが、それもなかった。
『もしかしたら…いや、まさか…』
そんなふうに考えながら 我が息子の表情も気になりつつ彼の話題は出さないようにしていた。

そして月曜日。
彼が亡くなってから息子が初めてクラスメイトと顔をあわせる日がきた。
彼の子供はもちろん学校には忌引きのために登校していない。

夜遅く仕事から帰宅したわたしに息子が第一声に口にしたのは
『オヤジさん、山の中で首吊りしてたんだって…』
…世間は残酷だ。
小学6年の子供にもいろんな情報は山のように与えられていた。
わたしはそれを聞いて
『そんなのは憶測なんだよ。ほんとにそうだったらニュースになっちゃうんだよ』と言うしかなかった。
いつもなら楽しみにしているTVドラマも見ずに、部屋でうるさいほど鳴らしている音楽も聴かず、早々にお風呂に入り
『もう今日は疲れたから寝るよ』と息子は部屋に入ってしまった。

卒業式。
本当ならば笑顔で卒業証書を受け取る日に彼の子供たちは出席するだろうか。
今年 卒業式を迎える彼の長男は生徒会長でもある。
卒業生代表で挨拶をする予定だ。

彼は残された人たちの苦悩を考えたのだろうか…。
しかし、それよりも自分がいなくなることが得策であるとそれを選んだのか。

今年の卒業式は あの目立つオヤジがいないことと、その子供たちのこと、同級生たちの気持ちを考えると、心から笑顔になれない複雑な気持ちで迎えそうである。








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最終更新日  Mar 7, 2006 01:10:29 PM
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