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Wish I could fly like a superman

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2009.12.20
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カテゴリ:セミナー/研究会
中央大学文学部西洋史学専攻見市雅俊教授による西洋史をいかに教えるかをめぐる独演会。予想通り、見市先生の独壇場だった。

これまでに実際に教えたことのある人々は、この場には何人かしかいないから、実際にどのような授業をしているのかを見せることは有益だと趣旨を説明。実際に教えたことのある人を名指ししていったのだが、僕には言及せず。

授業の導入は、2009年の夏、日本中を騒がせた酒井法子の話題。

ここで、サン・ミュージックの相沢社長の会見をテレビで見た人?と見市先生が会場に振る。だれも手をあげようとしないので、僕が一番に挙げる。その後、酒井法子の記者会見を見た人?と会場に振った際にはそれなりの数の人が手を挙げていた。

最初の論点は歴史の主体。

見市先生のテーゼは、歴史に登場する人々は1.5対7対1.5に分けられ、指紋をべたべた残すように「史料」を残す両極の確信犯に対して、実際に歴史を動かすのは「安全地帯から手を振る」真ん中の7だということ。このテーゼをローマ帝国によるキリスト教弾圧の事例から説明。殉教者と棄教者という確信犯の間に逃亡者や回避者がいたからこそ、キリスト教は広まったしキリスト教弾圧についての史料も残されたという説明。

見市先生によれば、このテーゼの教訓は最初に手を挙げてはいけないということ。この点は独演会の間、何回も強調していた。そう、僕は独演会の初めから最初に手を挙げてしまっていたのだ。

二番目の論点は日本の近代化をめぐって。

まずは見市先生が好きな戦後史学の話。講座派・大塚史学・丸山政治学という戦後の潮流は、西洋に追いつき追い越すという戦後日本にマッチしたものなわけだが、見市先生は元々戦後史学には批判的で、違った観点から日本特殊論「ジャパン・アズ・ナンバーワン」を提示。現代の先進国が経験している共通現象である高度大衆消費社会と少子化・長寿社会について、日本が他の先進国より突出して進展していることを強調。社会学でよく言われていることだが、具体例に即して消費生活の個人化・コンビニ化を説明。

例によって、発言したわけだが、慎重に様子をうかがって、最初には挙手せず。

前の人がフリーターだと自己紹介したので、僕も3日前にフリーターを卒業した無所属のFUJITA YUHです、と自己紹介。

アウェーなので最初から狙っていって、以下のような感じで発言。

先生は最初に手を挙げてはいけないとおっしゃっていましたが、酒井法子の話の時に記者会見見た人?と振られて最初に手を挙げてしまったので、内心「しまった!」と思っていました。でも、自分が教えた学生として名指しされなかったので先生の学生としては成功でした。

狙いは外したが、完全に不発ではなかった。お世話になっている某先生から笑いをとれたので満足。

長々と自分の人生も織り交ぜながら、日本の近代化と「ジャパン・アズ・ナンバーワン」に関して質問。僕が提起した論点は、1974年生まれで3日前にフリーター卒業の年齢に達した僕には右肩上がりの近代化がイメージできるが、成熟社会に達して生まれてからずっと低成長の日本に育った今の学生に日本の近代化がイメージできるのかどうかという点。僕が育った学園都市とかつての茨城県南の中核都市土浦の例を出して、豊かさが日本の津々浦々まで広がる一方で地方の衰退が起こり、二極化しているのではないかとも指摘。それに対する先生の答えは、何だかんだ言っても日本は昔に比べると豊かだというものだった。

先生の答えの後に、以下のように言いたかったのだが、さっと手を挙げられてあえなく断念。

先生が駒場に来た時は駒場に最後に残された冷房のない教室で暑くて大変でしたが、今は冷房のない教室はなくなって今の学部生は大学に冷房があるのは当たり前だと思っています。僕が大学にはいった頃は冷房なんて全くありませんでした。今あるものがあるのが当たり前ではないと教えることが歴史学の役割なのでありませんか?昔は今と違うんだと。

結局、このような趣旨のことを独演会終了後に見市先生に個人的に伝えた。もう一つ、質疑応答の中で卒論をどのように書かせるかという話になって、サッカーに興味がある学生にはクラシコ(レアル対バルセロナ)の盛り上がりからスペインの歴史や複雑な地域対立に関心を向けさせるという話をしていたので、イギリスでも同じことができるという話を先生にした。それは、アイルランド移民の多いグラスゴーとリバプールには、レンジャーズとセルティック、リバプールとエバートンというライバルチームがあり、元々はそれぞれ前者がプロテスタント系、後者がカトリック系(すなわちアイルランド系)のチームで、サッカーとアイルランド問題が結びつくという話。グラスゴー・ダービーの時には、プロテスタント対カトリックでベルファストが緊張するというネタも提供したら、かなり喜んでもらえたのでよかった。見市先生からは、送付した論文の御礼と、「フリーター卒業の年齢になった」と発言していたのに「どこか決まったの?」と言われた。フリーター卒業はフリーター脱出にあらず。しばらく、「フリーター講師の非日常」と題されたこのブログは続ける予定。





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Last updated  2010.02.01 01:34:51
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