野菜をとることは大切とわかっている。心がけて食べているつもり。それでも1日の目標350グラムには届かない。そこで、もうひと皿、野菜料理を追加するとずいぶん改善されます。「男子厨房(ちゅうぼう)に入らず」という信念のあなたも、この際、包丁を握ってみましょう。
メタボ予防でオトコの野菜料理教室。さあ始めましょう。講師はフードコーディネーターの領家彰子さんです。
第1回は、旬の味覚「枝豆」を取りあげます。
基礎編でゆで方、応用編で枝豆ごはんの作り方を紹介します。
第1回 枝豆
枝豆の主な産地は、北海道、東北、関東など。最近は特に、山形の「だだちゃ豆」や新潟の「茶豆」などの人気が高いようです。
選ぶポイントは、緑色が濃く、大きさがそろっていて、ふっくらとよくふくらんでいるもの、できれば枝付きのもの。買ったその日のうちに調理するのがベストです。
ゆでた枝豆はビールによく合うおつまみですが、目指すは“脱!メタボ”。アルコールはほどほどに…。
基礎編 枝豆をゆでる
まずは基礎編、枝豆をゆでてみましょう。
ここでは、たっぷりの湯でゆでるのではなく、少量の湯を使い短時間で「蒸しゆで」にする方法をご紹介します。
枝豆の蒸しゆで 〔1人分 81キロカロリー〕
〔材料 2人分〕
枝豆 300グラム
水 200cc
塩 1.5 グラム(湯に加える)
1.5 グラム(ゆであがり後にふる)※
〔用意するもの〕
ハサミ、ザル、鍋、鍋のフタ、うちわ
※親指、人さし指、中指の3本の指で塩をつまむ(これを「ひとつまみ」という)と、「塩1.7グラム」くらいになる。湯に加える塩と、ゆであがり後にふる塩は、ひとつまみよりやや少ない1.5グラムに。
〔作り方〕
1.枝豆はハサミを使って枝から外し、サヤの両サイドを切り落とす。ザルに入れて流水で洗う。うぶ毛が気になるときは、塩(分量外)をふり、手でこするようにして洗い、うぶ毛を落とす。
2.鍋に水200ccを入れて火にかける。沸騰したら、塩1.5 グラムと1の枝豆を入れてフタをし、約4分蒸しゆでにする。
3.2をザルにあげて水けをきり、塩1.5 グラムをふってまぜる。うちわであおぎ、急いで冷ます。粗熱がとれたら、器に盛ってできあがり。
〔フードコーディネーターより〕
・ゆで湯に加える塩は、1.5グラム。枝豆が300グラムですから、「0.5%」の塩分です。400グラムグラムの枝豆をゆでる場合は、400 グラムの0.5%、2グラムの塩を加えてください。この0.5%というのは、塩けの強いものが好きな人にとっては薄く感じられるかもしれませんが、豆の味をしっかりと感じることができ、血圧が気になる人にもおすすめです。できるだけ塩分控えめを心がけましょう。
・枝豆のサヤの両端を切ることにより、短時間でゆであがります。切るのが面倒であれば、ゆで時間を約5~6分と長めにしてください。
・ゆであがり後にザルにあげて冷ますとき、冷蔵庫には入れません。このような方法を「おかあげ」といい、冷ましている間も余熱で豆に火が通ります。
応用編 枝豆ごはんを作る
枝豆と鮭の混ぜごはん 〔1人分 277キロカロリー〕
枝豆は手に入れたらすぐにゆでるのがいちばん。時間がたつとどんどん味が落ちてしまいます。たくさんゆでて食べきれないときは、鮭とあわせてアツアツのごはんに混ぜるだけのカンタン枝豆ごはんにしてみましょう。鮮やかな枝豆のグリーンと鮭の紅色で、彩りも美しい一品です。
〔材料 2人分〕
枝豆 110グラム
(ゆでてサヤを除いたもの)
塩鮭 1切れ
ごはん 200グラム(茶わん2杯分)
刻みのり 少々
〔用意するもの〕
ボウル、しゃもじ
〔作り方〕
1.ゆでた枝豆は、サヤから豆を出し、薄皮を取り除く。
2.塩鮭は魚焼きグリルなどで焼き、骨と皮を除いて、身をほぐす。
3.ボウルにアツアツのごはんと1の枝豆、2の鮭の身を入れて、しゃもじで混ぜる。
4.3を茶わんによそい、刻みのりをのせてできあがり。
〔フードコーディネーターより〕
・鮭は生鮭ではなく、塩鮭を使います。甘塩、中辛塩などはお好みでお選びください。鮭に塩けがあるので、味つけいらず。塩などの調味料は足さずに作ることができます。鮭を焼くのが手間なら、瓶詰や缶詰などで市販されているほぐし身の鮭を使うとよいでしょう。鮭のかわりに、ちりめんじゃこを入れてもおいしくできます。
・ごはんは炊きたてにこしたことはありませんが、なければ冷凍ご飯などでもかまいません。ただし、具を混ぜるときは、熱いごはんに混ぜたほうがよく味がなじむので、必ず電子レンジで温めてください。
フードコーディネータープロフィール
領家 彰子(りょうけ しょうこ)
東京生まれ。フードコーディネィター。客の立場に立った食品のコンサルティング活動を行っている。野菜の魅力に開眼してからは、食欲がわき野菜をおいしくたくさん食べられる料理に取り組んでいる。「この野菜は生食が適している」、「煮たほうがおいしい」、「焼いたら甘くなった!」など、野菜の性格はじつに複雑で奥深い! 一筋縄ではいかないからといって恐れず、幾通りものつきあい方を模索。誰でも簡単に作れる野菜料理に仕上げるのが何よりの楽しみ。現在、NPO法人野菜と文化のフォーラム主催「野菜の学校」における“野菜の食べ比べ”の調理担当。
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最終更新日
2008.08.29 06:06:37
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