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2012.02.23
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カテゴリ:unclassified





火鉢で熱燗! [12/01/23]



 で、さっそく注文。インターネットってすごい、と実感するのはこういう時です。いよいよお道具一式が届き、もう待ちきれずに即座に火鉢に灰を入れ、炭興し専用の鍋にクヌギの炭(これがまた美しい!)を入れてガスコンロにかけて、5~10分して半分くらい火がついたところでおもむろに火鉢へ運びます。で、灰の上に赤々と燃えた炭を置く。。。。


 !!!! あったか~い !!!!!

 いやいや、びっくりです。もともと暖房ゼロで暮らしているので、元の部屋があまりに極寒ということが前提なのですが、それにしても、意外なほどクワッとあったかい。なにか、死んだ部屋に「命」がともったような。。。

 そして、何より炭をいじるのが、これがまた・・・楽しいのなんの! おしゃれな火箸を使って炭がよく燃えるようにつついたり位置を直したりしていると、1時間くらいあっという間に過ぎていきます。

 ですが・・・忘れちゃいけないのがコレ。うちはマンションですから「換気」しないといけません。節電のために一酸化炭素中毒で死んだなんていったら新聞に載っちゃいます。説明書によると、なになに、1時間に2、3回? しかも一回5分? ちゃんと風が通るように2カ所の窓を開ける? さ、さむいよ!

 ・・・と思ったでしょう~。でもこれが、違うんですね。全然寒くないんです。火鉢屋さんのサイトによると、炭火は空気を暖めるわけじゃなくて、物質に熱を伝える。だから換気しても暖かさには何の影響もない。むしろ新鮮な空気が入るので炭がいっそうよく燃えて、暖かくなるというのです。

 私も実際やってみるまで半信半疑だったんですが、っていうよりほぼ全面的に疑っていたんですが、やってみたら・・・。ほ、ほんとだ!! ま、これも元々の部屋が極寒というのが前提ではありますが。でもそれはそれとして、換気が全然いやじゃない。というより、むしろすがすがしいんですよこれが! 考えてみると、冬って窓を開けることなんてほとんどない。洗濯物を干すなどどうしてもやむをえない用事のあるときだけ、大慌てで窓を開けて、あわてて占める。空気を入れかえるどころか、できるだけ外の冷気を入れちゃあいかんとがんばる季節が冬。

 それが・・・窓を二カ所も開けて、わざと、さわさわと冷えた空気を迎え入れる。しかもなぜだか寒くない。。。

 断言しますが、これ、目からウロコの爽快感です。

 以来、私の週末の夕食タイム(家飲みできる貴重な時間)は、常に2カ所の窓を開けっ放しとなりました。で、愛用のちゃぶ台の横にいそいそと火鉢を置いて、五徳に鉄瓶をセットして、お燗をつけながらゆるりとした時間を過ごしております。




↑ ↑ これが「火鉢のある食卓風景」だ! ↑ ↑ ↑ 

 お酒は、「日置桜 H20BY 鍛造生もと純米強力70%」。おいしすぎて大事に大事に飲みつないでいたのですが・・・この日、ついになくなりました(涙)。

 アテは「五目豆」「生海苔のわさびしょうゆあえ」「ポエムの白和え」「塩粕漬け豆腐 キャベツ添え」

 ふだんはテレビを見ずに食事するのですが、この日は大好きな「グレートサミッツ」(NHKBS。なにしろ山好きなもんで)で雪山登山の苦闘ぶりを見つつ、六甲山の寒気と日置桜の熱燗を楽しむ。。。くぅ~。。この世にこんな幸せがあっていいのでしょうか。



 まもなく2月ですが、この調子だと、電気やガスの暖房器具を一切使わない冬を越すことに成功しそうです。こんなこと書くと、またうちの親に「全くあんたはやることが極端なんだから・・」と小言を言われそうですが、あの震災の後、「便利」といわれるものをひとつひとつ手放してみたら、そこにあったのは意外にも「我慢」じゃなくて、「おもしろさ」「楽しさ」の発見の連続だった! これがホントのホントに偽らざる実感なんですよね。。。。

 ●電子レンジをやめて蒸し器を使ってみたら、冷凍ご飯がこんなにもっちりふっくら蘇るってことを初めて知った!

 ●電気毛布をやめて湯たんぽにしてみたら、驚きの威力と何とも幸せな暖かさにびっくり!

 ●だらだらテレビを見るのをやめたら、ゆっくり本を読む時間ができた!

 ●暖房のない家があまりに寒すぎるので、休日は欠かさず近所のカフェでダラダラ永居して暖を取っていたら、店主の兄ちゃんがサービスでケーキをくれた!

 ●マンションや会社のエレベーターを使うのをやめて1段とばしで階段をのぼるようにしたら、インナーマッスルが鍛えられて腰が軽くなってきた!

 ・・・等々、数えたらきりがありません。

 このままいくと、どこまで原始の時代に戻っていくのだろうか。。。でも、なんだか自由なんですよ! 何かがなくなっても生きていけるって、不安がひとつひとつ消えていくかんじです。

 これを、「スローライフ」という出来合いの言葉でくくってしまうとつまらないけれど、確かに「早く」「便利に」と進んできた社会は様々なすばらしいものをもたらした一方で、確実に何かを犠牲にしてきたことは間違いないと実感し続けた1年。果たして自分はどちらを選ぶのか。それをきちんと考えたいと思います。

 そして。。。。改めて日本酒を思います。

 日本の季節の温度変化を巧みに利用して、土地の恵みであるお米を、生きている菌と人間が力を合わせてできあがる。この昔から変わらぬ営みは、なにか大切なものをたくさん内包していると確信しています。この震災で東北のお酒に注目が集まりましたが、それをきっかけに、一人でも多くの人がそんな日本酒のすばらしさに気付いてもらえたらと願っています。

終わり












稲垣 えみ子(いながき・えみこ)プロフィール


1987年に朝日新聞記者となり、社会部、週刊朝日編集部、大阪版編集長などを経て、2010年4月から地域ニュースディレクター。プライベートではヨガインストラクターの資格を持つ健康マニアで、生ゴミ堆肥によるベランダ菜園と、裏山(六甲山)登山が趣味。









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最終更新日  2012.02.23 12:30:31
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