加藤浩子の　La bella vita（美しき人生）

　今日から、びわ湖ホールの「オペラ入門講座」が始まった。
　滋賀県大津市にあるびわ湖ホールで主催している、初心者の方にオペラの魅力を紹介する講座である。
　もう3年くらい担当させていただいているが、いつも驚くのが、受講生の方が熱心なこと。なかには鑑賞経験40回などというつわものも。定員50人なのに、いつも3倍位の応募がある。せっかく興味を持ってくれているのに、3分の１にしぼってファンを門前払いするなんて、せっかくのオペラ人口予備軍を切り捨てているようなもの、もったいない！といつも思うのだけれど、使用できるスペースの関係らしい。
　今日はとくに、以前私の企画したオペラツアーに来てくれた方が受講していてくれて、とても嬉しかった。あ、ちゃんと抽選に通って来てくれたようです。

　というわけで、楽しいお仕事なのだが、ひとつだけ残念なのは、担当者が毎年のように変わることである。
　公共のホール(県立）なので、お役所から出向してきたりする方が担当になったりするのだが、そうすると2年くらいで本庁に戻る。あるいは、嘱託の方が担当したり。で、大体毎年変わる、ということを続けているのである。
　当然ながら、毎年、一から出直し、みたいなことになる。受講生の方からかなり出ている、中級講座を作って欲しいという要望も、話に出ながらなかなか実現しない。担当者がいなくなってしまうのだから。・・・
　担当の方はいつもいい方ばかりなので、あまり文句は言いたくないのだが、やはり定着、発展させるには、ある程度の共同作業というのが必要だろうと思う。今度の担当者が、しばらく変わらないでくれるといいのだけれど・・・。

　文句はこれくらいにして、びわ湖の楽しみは京都を経由すること。講座は午後の時間帯で、たいてい日帰りなので、街に出ることはまずないが、関西の知人に会ったり、おいしいものを食べるくらいのことは駅周辺でもできる。
　今日は早めの夕ご飯の場所を物色していたら、駅にある「グランヴィア」ホテルのなかに「吉兆」を発見してしまった。有名店の晩御飯にしては手ごろな値段のお弁当があるではないか！ドイツ帰りで日本の味に飢えていたので、ついふらふらと店内に。ビールと、薄味の吟味されたお弁当で、幸せなひととき。ひとりぼっちがちょっと寂しかったけれど・・・京都、やめられません。