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加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

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July 8, 2006
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6月5日 おそまきながらの旅日記 その8 タネをまけばいつかどこかで

 「バッハへの旅」最終日。だいたい最終日は、ライプツィヒ・バッハ・フェスティバルのファイナルコンサートを聴くと相場は決まっている。
 曲も毎年決まっていて、「ロ短調ミサ曲」。ただし演奏者は毎回変わる。今年は聖トーマス合唱団と、その指揮者であるビラー氏、オケはオリジナル楽器の「ラ・ストラヴァガンツァ・ケルン」だった。このオケは達者なオケである。
 ビラーというひとは、指揮者としてはあまり面白いと思ったことがないのだが、今回は彼が主張する「礼拝式」ロ短調が聴けたことが収穫だった。
 「バッハは生前、自分の教会音楽がコンサート形式で上演されるとは考えたこともなかった。ロ短調はドレスデンの宮廷で上演すると考えたかもしれないから、もしそうなったらどうだっただろうかと考えての結果」ということらしい。
 私はこの形式でのロ短調ははじめて聴いたが、日本でもこういう形式を取っている合唱団もあるそうである。

 さて、とりあえず帰国の飛行機を残してすべての行程が無事に終わり、ホテルのバーで、添乗員さんと乾杯。
 そこへ、お客様がひとりやってきた。改めて3人で乾杯。
 きけばその方は、フランクフルトで離団してヴュルツブルクへ行くという。
 「ちょっと気ままに観たいところがありまして」
 という。
 気まま、ほんとは旅はそれがたのしい。

 で、いろいろ話していて、思い出したことがあった。
 もう10年近く前になると思うけれど、ある企画ものの原稿を書くためと称して、作曲家のゆかりの地を歩き回った時期があったのだ。
 バッハはどういうわけかなかったのだが、ベートーヴェン、シューマン、ショパン、マーラー、ブラームスなどなど。マーラーの作曲小屋を山のなかに訪ねたり、ショパンの暮らしたマジョルカ島の修道院にも行った。 
 残念ながらその企画はボツになってしまったのだけれど、今こうして、作曲家ゆかりの地めぐりツアーなんぞをやっている。
 思えば、偶然ではなかったのかもしれない。
 
 タネをまけば、いつかどこかで、思いがけない形で、芽を出すこともある。たぶんね。





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最終更新日  July 15, 2006 11:48:49 AM


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