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カテゴリ:今日の出来事
学生時代のゼミの時間、教授が時々やってくれる課外授業(授業中学外へ繰り出し、駅近くの洒落た喫茶店で美味しいコーヒーや好きなドリンクを飲みながらフリートーク風に行うもの)が僕は大好きでした。たいていの場合、趣味のクラシック音楽の演奏会や旅行の感想などを中心に教授が自論を展開していくわけだけど、スカルラッティの作品が好みという共通点があったせいか僕はその気難しい教授とは不思議と気が合うところがあったのです。
純粋に学問の世界に生きる教授が推薦するマックス・ウェーバーの著書「職業としての学問」やカール・ヤスパースの「実存解明」は難解さを感じながらも当時熱心に読んだものでした。後者のテーマである「実存主義哲学」に関しては当時の僕はまったく歯が立たず、だから奥日光で行ったゼミ合宿の中で教授がしてくれた分かり易い解説は嬉しかったですね。このゼミ合宿がまた僕にとって大変運命的なもので、奥日光独特の自然の麗しさに触れたことでアウトドア志向がいっそう強くなり、また当時デビューしたばかりの写真家、宮嶋康彦さんの御自宅へ遊びに行く機会にも恵まれたおかげで僕の視界は大きく広がりを見せてくれたのでした。またその時、宮嶋さん宅で初めて聴かせて頂いたキース・ジャレットの即興によるピアノソロ・ライブ「ケルン・コンサート」の衝撃はとてつもないものがあり、僕は完全にキースの音楽の虜になりました。 → 汎自然 HANJINEN / 宮嶋康彦 → キース・ジャレット / The Köln Concert - Part II C 人生って何がきっかけでどのように開けていくものか、わからないことのほうが多いですね。例えば何かに夢中になって取り組んでも、それを空虚に思ってしまうようなことがあります。他人から「それをして何の役に立つというの?」などと言われれば尚更です。僕の周りにもいましたし今の職場にもいます。ネガティブな思考をしてしまう人たちならば、重い病に倒れた僕のことをもう終わったな!と思うのかもしれません。でも、それは大きな間違いなのです。決して強がりで言うのではありません。 自分が真剣に取り組めそうな事、心を込めて触れる事ができそうなものがあるなら、それこそその人が本当に大切にすべきものなのですね。なぜなら、それこそがその人独自の「根」の部分と成り得るからです。これはスティーブ・ジョブズ伝説の公演にも出てくる「点が繋がる事」にも通じることだと思います。若いときは特に、その時点では他との関連を見出せないひとつの点のようなものであっても、やがて(危機的な状況に陥った時こそより強く)そのような点同士が、言い換えればいろいろな人がその人なりに大切に築いてきた点同士が運命的に出会うことで何らかの実体、素敵な形となって繋がってくるものなのです。これが人生の醍醐味とも言えるのではないでしょうか。 → スティーブ・ジョブス 伝説の卒業式スピーチ(日本語字幕) 渥美清さんが歌う「男はつらいよ」の主題歌の中にも出てきます。「ドブに落ちても根のある奴は、いつかはハチス(蓮)の花と咲く」。そんな根のある人間でいたいものです。若者たちも、実質の成果を急ぐことだけに捉われず、しっかり根を張れるようになって欲しいですね。上目線的な物言いになってしまいましたが元々書きたかったことは、危機的な状況に陥ったように思えても人生は決してそれだけでは終わらない。むしろ大切なものを得るための貴重な機会を与えられた、と考えることができ、そしてそれを現実の形として転じさせることができる、あるいはそれを目指して頑張れるとするならば、それも点を大切にしてきてはじめて可能ならしめるものだと知ることができ、ひたすら感謝したかったのです。 ※ 泥沼の中でもたくましく根を張って見事に綺麗な花を咲かせる蓮(はす)の花のこと。 → 男はつらいよ(主題歌)/渥美清 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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