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カテゴリ:よりみち
何も描かれていない白い紙を前にして
どろうぃんぐぺんを持った建築家は 「線」を引く欲望に支配される 「姐さん今夜から本彫りですよ しばらかぁ熱も出ますし立ち上がるのも 容易なこっちゃねぇ」 「ふん 覚悟の上よ 能書きゃあいいからさっさと始めておくれよ」 選んだ絵柄は「大蛇」「蝦蟇」「蛞蝓」の三すくみ 掟破りの柄ではございますが関東一の女親分 言い出したら聞きませぬ 建築家は右上から左下に向かって線を引き下ろした 交わるように平行な線を何本も引く 「姐さん 姐さん お久し振りでござんす」 「よしとくれ 今じゃ徒の髪結い屋の婆なんだからさ」 盛夏だった 誰も片肌脱いでたらいで行水しなけりゃ遣り過せないほどの きっちり着物を着込んで往来を行く女の背中に 世にも鮮やかな墨が入ってることを知る者も少なくなった 今必要なのは 自らの「欲望」の来し方をもう一度眺める尺 秘すべきを秘し 「日常」を淡々と生きる意 バックグラウンドミュージック Love me two times by Doors 付記 「i愛」 おさぁるさぁんだよぉぉ オラの仕事はこんな感じ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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