日々の戯れ言

防府の新兵時代しか、縁のなかった同期も何人かいる。人生のなかでわずか３か月なのに、記憶に残っているのだから、濃い付き合いだったんだなぁ。その後、1年～2年過ごした同じ職場の人のことですら、すっかり消去されているというのに。

絵の彼女は、出会った頃ハキハキとした喋りで社会人の第一歩を力強く踏み出した、いかにもフレッシュな18才だった。4歳年上だった自分には“こっぱずかしい”ぐらい眩しくあまり共通点はなかったので、そんなに個人的な話はしなかった。いろんなことに前向きで取組むのだが、運動は苦手で、とにかく走るのはとことん駄目。こんな走ることが仕事みたいな教育期間を乗り越えられるのか心配なくらいの痛々しさ。体格がとてもいい彼女を山での訓練の時、同期中チビ2番手の自分が支えて走ったこともあった。

防府を離れてから、何人かの同期は仕事で会うことがあったが、彼女とは会うことはなかった。何処の部隊に配属されたのかも知らない。職種が違う関係で噂も耳にしなかった。多分、もう辞めてしまっているだろう。普通ならば年齢的には家族がいてもおかしくない。幸せに暮らしていればいいな～と何となく思う。