ゼンリンが「ArcView」向けに地図データを提供
ゼンリンは、ESRIジャパンのGISソフト「ArcView」向けに地図データの提供を7月より開始した。ゼンリンが提供する地図データや各種基盤データをセットにした『ArcViewデータバンドル版』として、ESRIジャパンより販売する。価格は「ArcView」単体価格390,000円+30,000円(1ユーザー)。また、『ArcGISデータコレクション スタンダードパック2009』としてのデータのみの単体販売価格は90,000円(1ユーザー)となります。<『ArcViewデータバンドル版」に提供するゼンリン地図データの特徴> ◆全国を網羅した縮尺1/200000および1/25000の広域地図 ◆全国の地形、道路、行政界、行政名称、交差点名称、などの情報をカバー『ArcViewデータバンドル版』は、地図データをはじめ、公共機関から公開される全国の住所データや統計データをあらかじめ「ArcView」ですぐに使える形式に加工して提供するため、GISの導入準備期間と費用を大幅に軽減することが可能。当社は、全国広域地図データを提供することで、同製品利便性向上の一端を担う。※ArcViewは、世界に広く普及しているデスクトップGISソフトウェアで、50万を超えるユーザに利用されており、社会に存在する様々な情報と空間情報を統合して、わかりやすく表現、検索、管理、解析、編集を行うための強力なツールを提供している。(日経プレスリリースより)---------------------これは正直驚いた(笑)民間の地図ベンダーがこの価格帯で汎用GISにデータを提供するのは画期的なこと。これは人気になるだろう。こうしたゼンリンやESRIジャパンの戦略の方向性は、国土地理院が基盤地図情報へ傾倒して基本図のあり方を見直すことと無関係ではないだろう。これまでであれば、このポジションは国土地理院の独壇場だったはず。今後は測位のプラットフォームとしての基盤地図情報・電子国土基本図と、カートグラフィーを考慮した民間の地図データとで住み分けが進んでいくのかも知れない。何か大きなものが動き出したような、そんな感触がある。