ちずらぼのちずらぶ

2012/09/22(土)02:24

GoogleのiOS 6向けアプリ

地図・位置情報サービス(834)

世界中の地図を作るのがこれほど難しいとは!  iOS 6にアップデートした後、地図好きなユーザーは不快な驚きを経験することになった。 Appleの独自地図はプレスイベントのデモではあれほどクールに見えたのに、実物は笑うしかないようなガラクタだった(そう、私が「Googleマップが子供騙しに見える」と書いのは間違いだった)。 今のApple地図はデモで披露されたアプリのできそこないのベータ版だ。 Googleと手を切ろうと焦るあまり、Appleはユーザーからの非難の洪水を招いてしまった。 デジタル地図の制作というのはおそろしく難しい企てだ。 OSMやTom Tomなどのメーカーからデータを購入しただけでは満足なプロダクトにはならない。 失敗がここまで歴然としているので、Apple側でさえGoogleがスタンドアロンのiOSマップ・アプリを早く作ってくれないかと期待し始めているらしい。 なるほどGoogleマップはSafariブラウザで表示できるものの、アプリに比べれば使い勝手は比較にならない。 GoogleのiOSマップ開発チーム、助けて! 諸君が最後の希望だ…とAppleも密かに思っているのではないか。 「Appleを苦しめてAndroidへ乗り換えさせるためにGoogleはiOS地図アプリのリリースを好きなだけ遅らせる」という悪魔的な説さえ出ていたが、私はある情報源からGoogleマップ開発チームはAppleの苦境の乗じることはせず、努力を倍加させてiOSアプリの完成を急いでいると聞いた。 目標はクリスマス前のリリースだという。一方、9to5Macは「GoogleはiOS 6向けアプリをすでに完成していて、Appleの審査待ちだ」という記事を掲載している。 こうした情報が正しいなら、ずいぶん騎士道精神に溢れた振る舞いだ。 Googleは多くのユーザーは地図問題だけでAndroidに乗り換えたりはしないと冷静に判断し、アプリの早期提供によってユーザーにサービスすることにしたのではないか。 われわれのDrew Olanoff記者にGoogleはこうコメントしている。 「われわれはGoogleマップが世界でもっとも正確で、もっとも大量の情報を集め、もっとも使いやすい地図アプリであると信じている。われわれの目標はGoogleマップがデバイス、ブラウザ、OSによらず誰もが使えるようにすることだ。」 この件に関しては現在Googleにさらに問い合わせ中だ。 (Tech Crunchより) ---------------------- 今回のAppleの地図騒動はインフラとしての地図の責任について大きな波紋を投げかけたが、これは反面多くのユーザーが地図が当たり前に性格であることの意味を認識する上で絶好の機会であったともいえる。 これまでオールインワン的に使用していたGoogleマップが突然消えて、その代わりに思いもよらない間違いだらけの地図が出てきたことでユーザは目を覚まされ、否応なしに使いやすいいい地図はどれか、ということを考えざるを得なくなった。 これによりユーザーがそれぞれの志向にあったアプリを探すことで地図サービス全体が活況を呈するならこれも怪我の功名だろう。 もちろんAppleの巻き返しもあるはずだ。 そんな中で、これまでiOSのデフォルト昨日だったGoogleマップが記事にあるようにアプリ化するのは多くのユーザーの望むところだろうが、ユーザーが他のアプリを試すことで目が肥えれば、今度はGoogle自身も試されることになる。 こうした形で健全な競争があるのは悪いことではない。 地図の使い勝手やデザイン、3D表現、そして価格などユーザーの選択のポイントは色々あるが、その前提として地図にある一定の精度が担保されていることは絶対条件であって欲しいとつくづく思うのだ。

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