吟遊映人 【創作室 Y】

2009/05/23(土)06:47

帰田園居五首(其三)

写真(18)

桜を追って北上していたはずの友人は、いつのまにか山陰ののどかな田園風景を前に、思わずシャッターを切っていたようだ。 そこがどこなのかははっきりと分からない。 だが、今は少なくなった棚田に、古き良き日本の美しさに想いを馳せ、友人はすぐさまメールに画像を添付して来たのだ。 その写真からは大地の匂いと、光に揺れる水面が、初夏の風に吹かれてキラキラと輝いているように感じられた。 友人はその写真に陶淵明の詩を寄せていた。 “田園詩人”と呼ばれる陶淵明を引用したところを見ると、華やかな都会の生活に疲れ果て、素朴な田舎暮らしに逃避したくなったのだろうか? いずれにしても、友人のあてのない気ままな旅は、まだまだ続きそうなのだ。 また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。 See you next time !(^^)

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