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テーマ:DVD映画鑑賞(14194)
カテゴリ:映画/サスペンス&スリラー
「つかんでます。(まず)ここから切り崩すんです。奴は1926年から申告を怠ってます」 「申告?」 「所得申告ですよ」 「(ところで君は)財務省で何の担当を?」 「経理です」 本作の冒頭、居酒屋風の店で少女が忘れ物だと思って鞄を急いで渡そうとしたところ、突然の爆発。 このシーンを見た後味の悪さと言ったら・・・。 いや待てよ、この映像と似たような感覚を以前にも味わっているはず・・・そう、ヒッチコック監督の「サボタージュ」にもこれに近い場面があった。 一体この作品を手掛けたデ・パルマ監督というのは、どういう人物なのだろう・・・? そう思って調べてみたところ、なんとヒッチコック監督の後継者と見なされ久しい人物なのだそうだ。 言われてみれば不思議なもので、映像の魔術師と呼ばれたヒッチコック監督を明らかに意識しているような時間の操作やカメラワーク。 以前から「アンタッチャブル」が気になって仕方ない理由が、ここへ来て漸く分かったような気がした。 1930年代初期、アメリカはシカゴを舞台に禁酒法という悪法のもとで、密造酒の闇市場が横行した。 とりわけギャングのボスとして君臨するアル・カポネの勢いは凄まじいもので、市民の生活までを脅かしていた。 そんな中、エリオット・ネスは財務省から特別捜査官としてシカゴ警察に派遣されて来た。 ところが赴任早々、密造酒摘発に失敗して翌日の新聞にはさんざんの酷評が寄せられる。 肩を落としての帰り道、パトロール中の警官に声をかけられる。 その警官はジム・マローンと言い、後にネスの右腕となって活躍するのだ。 この作品を最初に観たのは、確か高校生の時だ。 日曜洋画劇場か何か、テレビで鑑賞。 とにかく印象的だったのは、シカゴ・ユニオン駅での乳母車が階段から落ちるシーンだ。 アンディ・ガルシアが銃を構えながら、落ちて来た乳母車を食い止める場面は息を呑んだ。 今にして思えば、このようなスローモーションを使うなどして時間操作を巧みに利用した映像表現は画期的であった。(ちなみにヒッチコック作品にはスローモーションは使用されていない) そういう意味で、デ・パルマ監督はヒッチコック監督が成し得なかった映像テクニックを使用し、映画という娯楽の領域を広げた功績は大きい。 デ・パルマ作品にはこれまであまり触れたことがなかったが、機会があれば今後ぜひとも鑑賞してみたい。 「アンタッチャブル」は、サスペンス映画として秀逸の作品なのだ。 1987年公開 【監督】ブライアン・デ・パルマ 【出演】ケヴィン・コスナー、ショーン・コネリー、ロバート・デ・ニーロ また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。 See you next time !(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.10.10 12:57:15
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