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吟遊映人 【創作室 Y】

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2013.01.18
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カテゴリ:映画/コメディ
【南極料理人】
20130118a

「エビが何だって?」
「いや、でっかい伊勢エビがあるんだってよ」
「ああそう。じゃああれだな、エビフライだな」
「他にあるんじゃないですかね」
「あ?」
「ゆでたり、すりつぶしたり」
「西村君」
「はい」
「俺達、気持ちはもう完全にエビフライだからね」


久しぶりにおもしろい作品に出会った。
なんと表現したら良いだろうか。
静かな笑いが込み上げて来るとでも言おうか。
内容そのものは淡々としているのだが、登場人物の個性たっぷりのキャラが、そこに存在するだけで愉快なのだ。
さらには、発している一言一言がシリアスでさらりと言いのけているだけに、かえっておもしろさが倍増される。
主役の西村を演じたのは、最近注目の俳優である堺雅人である。
この役者さんの特徴である、いつも笑っているような顔つきは、若干、竹中直人の演技にも通じるものがある。
それは例えば、笑いながら泣いたり、笑いながら怒ってみたり、感情表現を複雑に演出してみせるのだ。
ある意味、天才肌である。
吟遊映人が「あれ?」と目を見張ったのは、忘れもしない「壬生義士伝」の沖田総司役として出演した際の、堺雅人である。
とにかくこの役者さんの存在感は、凄いと思った。

海上保安庁から南極ドームふじ基地に派遣された西村は、料理担当。
同僚たち観測隊員のために、三度の食事を来る日も来る日も作り続ける。
限られた食材で、腕によりをかけて調理するのだ。
だが、極寒の地、南極は日本から1000キロも離れた場所である。
日本に残して来た妻子を想わない日はない。
平均気温マイナス54度の地には、ペンギンやアザラシはおろか、ウィルスさえ生存できないという過酷な場所なのであった。

この作品を観終わると、不思議にも軽い時差ボケ状態になるのはなぜだろう?
まるで自分が南極にいるような感覚に陥ってしまうのだろうか?(笑)
これほど楽しく愉快な作品は、四の五の言わずにとにかく観ていただきたい!
ほのぼのとした優しさと、明るい気持ちに包まれる作品であった。

2009年公開
【監督】沖田修一
【出演】堺雅人、生瀬勝久、きたろう

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)

~追記~
msnニュースで南極の話題を報じておりました!
タイトルは「南極の難局!」なんてね♪
それにしてもご苦労なことです。
悪戦苦闘で任務を全うされる関係各位に謹んで敬意を表し、遠地から祈念を申し上げます(^人^)

以下、記事(含画像)を記します、ご参考まで。

しらせ、また接岸断念 昭和基地沖18キロから進めず 南極観測に影響必至
2013.1.11
20130118b

※昭和基地へ向かう南極観測船「しらせ」9日午後、昭和基地沖(南極観測隊同行記者撮影)

 第54次南極観測隊の必要物資を運ぶ観測船しらせ(1万2650トン)は厚い氷と雪に阻まれ、昭和基地の北西約18キロの海域で基地への接岸を断念した。
文部科学省が11日発表した。
前回も基地の約21キロ沖で接岸を断念。2年続けて接岸できないのは初代しらせ(昭和58年~平成20年)を含め初めてで、観測活動への影響は避けられない。

昨年と同様、大陸から続く「定着氷」の海域で厚さ最大約6メートルの氷に阻まれた。氷へ乗り上げるように前進し船の重さで氷を割り進む「ラミング」を繰り返したが、1日の前進距離が1キロに満たない海域もあった。

観測隊と海上自衛隊が周囲の氷の厚さをドリルで直接調べ、氷が薄いルートを開拓しながら接岸を目指したが、帰還のための燃料と日程を考慮し断念した。





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最終更新日  2013.01.21 06:24:53
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