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カテゴリ:しごと考
岩崎哲夫さんの本を読んでいます。 サムスン電子の社外取締役もされている方です。 本の中で、こんな言葉があります。 『最善より次善を選んだほうがいい。 一番良いと思われるものより、二番目のほうがなぜいいのか。 それは次善には満足できない部分があるからです。 最善というのは満月のようなもので、「欠けた」ところがない。 だから意外につまらない。次善には満足できない部分を埋める楽しみが ある。 最善には結果しかないが、次善にはプロセスがあるのです。 喜びや生きがい、やる気というのはプロセスがあってはじめて感じられる もの。「セカンド・イズ・ベスト」とはそういう意味なのです。』 この言葉にであったとき、今の私の生きがいはこれだ、と思いました。 私は今、未完成なものを完成に導いていくプロセスの真っ只中にいるのだ、と気づきました。 未完成なものを、成長させていくことほどやりがいのある仕事はありません。 逆に、完成したものを維持成長させることの方が難しく、モチベーションを保つのも大変です。 *************** ・・・思い出しました。 かつて、新入社員だったころ、人も売上も少ない赤字の弱小事業部に配属されたことを。 そこから這い上がるべく、少数精鋭(と自分では思っていた)の仲間と必死で頑張って、数年後、初めて黒字を出したこと。 そしてそれ以後、右肩上がりに売上も、人員も増えていったこと。 それがここ数年、成熟期に入り、守りの体勢になっていること。 昔は、「これからの事業をこうしたい!」なんて熱く語る仲間がいましたが、 退職間際はそんなことを話しても耳を傾けてくれる人もなく、 なんとなく、惰性で働いてしまったこと・・・。 今思うと、 黒字化を目指して、ああでもない、こうでもない、と試行錯誤、無我夢中で働いていたころが、たとえ結果が芳しくなくても、一番やりがいのあった時期でした。 *************** だから私は退職したのです。 ある一定の成長を遂げて、ある一定の完成を果たした職場を離れて、 また一から(ゼロから)、がんばる道を選んだのでした。 そのことを、忘れていました。 今、私は、大変な時期にあるのかもしれません。しかし、同時にそれは 一番やりがいのある時期にいる、ということなのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 25, 2006 05:09:50 PM
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