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『白鳥とコウモリ』 東野圭吾さん
![]() 白鳥とコウモリ [ 東野 圭吾 ] 内容紹介(「BOOK」データベースより) 遺体で発見された善良な弁護士。一人の男が殺害を自供し事件は解決ーのはずだった。幸せな日々は、もう手放さなければならない。東野版『罪と罰』。 図書館でかなり前に予約していた本。受け取った時に思わず「分厚っ」と言ってしまいましたよ。この厚さの本を読むのは久しぶりだったなー。 読みながら一番思ったのは、警察の捜査やその後行われる裁判(準備含む)は誰のため、何のためのものなんだろう、ということ。 加害者サイド、被害者サイド、警察、弁護士、マスコミ、など。それぞれの立場で事件の真相に迫っていくように見えて、「真実を明らかにしたい」と思って行動しているのは一部のみ。その他は辻褄合わせや、自分の仕事の出来を気にしているだけで、実は真相なんてどうでもいいんじゃないかと思えました。 人の心に寄り添うのでも、真実を明らかにするのでもない捜査や裁判の意味とは・・・? まぁ、それでも仕事でやっているだけ、「正義マン」よりはマシでしょうけどね(SNSで情報を拡散したり、嫌がらせの電話をかけたりする輩は本当に心が醜くて想像力がないと思う)。 個人的な感想として、この作品は事件の真相よりも、そこに辿りつくまでの登場人物たちの苦悩や葛藤が印象的でした。 全てが終わった後もそれぞれの人生は続いていく・・・。できれば、白鳥とコウモリが共に生きていける未来が訪れるといいな、と思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.10.01 11:59:52
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