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カテゴリ:ちょっとしたこと
先日は、Facebookや携帯メールに、
たくさんの誕生日お祝いメッセージをありがとうございました。 まだ、すべての方に返事を書くことができていません。 誠に申し訳なく思います。 4年前、5歳の娘とぼくを残し、 妻の千恵が死んだあの夏以降、引きこもりの時期がありました。 頭が混乱して、自分を見失うことがありました。 街を歩く幸せそうな家族の姿を見ると、 言葉に表せない息苦しさを感じることもありました。 「時間が薬」 千恵の料理の師匠であるタカコさんが言いました。 立たされた環境から、生き方を学んだ4年間でした。 人はひとりでは生きていけない。 友人、知人、先輩、後輩、親から支えられ、励まされ、 あるときは見知らぬ人からも声をかけていただき、 ぼくたち親子は少しずつ、前を向いて歩くことができるようになりました。 もがき、苦しみながらも、 千恵の生きた証と娘に遺したかった言葉をまとめた 「はなちゃんのみそ汁」(文藝春秋)を出版することもできました。 世の中には、同じように、 ぼくたち以上にもっと辛い思いをされている方もたくさんいらっしゃることと思います。 でも、生き続けなければなりません。 生きてさえいれば、前に進むことができる。 なんとかなる、ということを暮らしの中で実践していくこと。 千恵が娘にみそ汁づくりを通して遺そうとした 「当たり前のことが当たり前にできる世の中に戻すための取り組み」 を継続することが、 生きたくても生きることができなかった人や支えてくださった皆様、 そして、社会への恩返しだと考えています。 直接、触れ合うことがなくても、 こんなに幸せと多くの人とのつながりを感じた誕生日は 初めてでした。 涙のとどめは、娘・はなからの手紙でした。 最後に千恵ちゃんへ。 はなを産んでくれてありがとう。 はなの寿命は、ぼくが責任を持って、まっとうさせます。 そして、もうちょっと、 こっちの世界を楽しませてください。 必ず、会いに行くからね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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