演劇、観劇のカフェ

2010/04/09(金)00:47

公開講座「演劇とミュージカルの楽しみ」(4/7)

番外!見聞録(24)

「演劇とミュージカルの楽しみ」 こんな私の興味を引くタイトルの講座がありました。 講師は、演劇評論家の扇田昭彦、そして俳優の浦井健治です。 まず、扇田先生から、日本のミュージカルの起源となる作品、その経緯が語られました。 劇中で初めて歌われた唄は、意外や意外、耳にしたことのある、あの唄。 そんな史実に驚いたところで、浦井氏を迎えて話が膨らみます。 鵜山仁演出『ヘンリー六世』でタイトルロールを演じた彼は、その演技に対し、第44回紀伊國屋演劇賞個人賞、第17回読売演劇大賞杉村春子賞を受賞。 1月に上演されたミュージカル『蜘蛛女のキス』でも、俳優としての磨きのかかった歌唱を聴かせてくれました。 この講座当日も、劇団☆新感線『薔薇とサムライ』の公演を終えたばかりという、まさに「演劇とミュージカル」の旬な話題へ、俳優としてのこだわり、そして趣味やプライベートの話題にまで発展していきました。 演劇評論家の目線で、そして質疑応答では観客の目線で、一人の俳優から現場の生の声が聴けたように思います。 私にとっては冒頭で扇田先生の述べていた、ミュージカルの観劇人口は演劇の中でも多いのに、ミュージカルの劇評は少ない、というような言葉が耳に残ります。 思えば、えびす組のメンバーの中でも好んでミュージカル作品を観るのは私くらい。 せっかく学生の頃からミュージカル作品を観て、記憶と感性を蓄積してきたのですから、もう少し踏み込んでミュージカルというジャンルを捉えてみようかと考えさせられました。 (朝日カルチャーセンター新宿にて) ☆著者・扇田昭彦「ビバ!ミュージカル!」朝日新聞出版 ☆著者・扇田昭彦「ミュージカルの時代」~魅惑の舞台を解き明かす~キネマ旬報社 ☆著者・扇田昭彦「蜷川幸雄の劇世界」朝日新聞出版  

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