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March 10, 2007
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カテゴリ:マンガ(その他)
昨日からずっと頭の中で久石譲のサウンドトラックがまわってますわ。

オレあれ、カセットテープで持ってた。しかもダビングしたんじゃなくって、買ったんだよ。なんでレコードにしなかったんだろうな?

はるかな地へ・・・

鳥の人・・・
↑これはCDです

それにしてもこの久石譲のサントラ、ぴったりですわよね~、奥さん。
ほんとに好きで、繰り返し聞いた。お子様だったオレも、なんでサントラが二つに分かれているんだと理不尽に感じながらも、テープを買ったのでした。

らん♪らんらららんらんらん♪ららららんらんらん♪
ぬぉ~。また聴きたくなってきたけど、もう家にカセットデッキないよ!

あんときに子供のオレが何を感じたのか、もう正確には思い出せない。ナウシカの続きを読んでしまったので感想が更新されてしまったって言うことのほかに、言葉にできなかったころの思いやからね。
きちんとした形になってなかったろうし。



昨日もう一度、この日記のためにナウシカの7巻を読み返してみた。
アニメージュ1993年1月~1994年1月掲載とある。そのなかで、あらためて印象に残ったセリフがある。あるひとがナウシカに言った言葉やけど、

「お前は破壊と慈悲の混沌だ」

映画の方でもあったシーンやけど、ナウシカがトルメキア兵の横暴に耐えかねて怒りに我を忘れ、トルメキア兵を殺してしまいよるでしょ。でも、テトとかミトとかに見せるように、誰に対しても、ていうか人間だじゃなく生き物すべてに対して分け隔てなくやさい。
まさに、その言葉のとおりのナウシカなんやけど、この彼女の怒りはストーリーを通して最後まで意味を持つわけなんです。

そんで俺ら読者は、ナウシカが何に怒っていて、何にやさしいのか、まさに混沌としたとものの極地を見ます。最後のクライマックス。いったい誰が何と戦っているのか? それさえも二重、三重の意味が感じられて、一言でいい表すことができないんよね。

何度も言いますけど、映画ってのはマンガのほうの2巻の半分くらいまでがベースになっとります。そこから、あんなことやら、こんなことやら、あんなひとやら、こんなひとやら、あんなものやら、こんなものが出てきて、もうそりゃ、映画2~3本分のエピソードがあります。

それにしても、宮崎駿はとんでもない問いを読者に突きつけたのだと思う。考えてみてください、どころじゃない。考えろ! という痛烈なメッセージだと思う。



ストーリーは読んでもらいたいから書かない、というスタンスでこのブログをはじめたんだけど、逆にナウシカでは、ストーリーを書くことの不可能何じゃないかと思う。だってさー。読み返しても、オレもわからないんだもん。
もう、マンガをそのまま見せる以外に、シンプルなことかもしれないし、複雑なことかもしれない、いろんな要素だないまぜになっているんだもん。

これはもう皆さんにぜひ一度読んでいただいて、そして皆さんに判断していただきたいっすわ。もうね、超まじめに書いちゃいますけど、ひとつは社会(人間)とは何かということ、ひとつは自然とは何かということ、ひとつは生命とは何かということ、それらがクライマックスの混乱の中で、それぞれの主張をしているように思うんです。

たとえば、映画であったところ、ナウシカの序章の部分でですね、人間のエゴが招いた自然破壊と文明衰退が描かれているっしょ。
腐海は自然の逆襲ともとれるし、そんな危機的状況でも戦争をやめて協力できない・・・というか危機がさらなる荒廃を招いてとるわけですよね。

当時は冷戦でしたし、世界戦争の危機って言うのも今よりもずっとリアルやったよね。子供ながらにもそれは感じてたもん。あ、でも、よく巨神兵は核兵器を象徴しとるといわれてますが、原作では巨神兵はとっても重要な役割を果たすので、それは読んでのお楽しみです。

それはそれとして、その、冷戦終結後、民主主義国家における戦争って、なんやと思います?
1990年の湾岸戦争とか。もちろん、先にイラクがクェートに侵攻するという暴挙を行ったのを受けてですが。民主国家である以上、戦争は民意であり、市民一人一人の合意とまでは言わなくても、多数の承認をえて行われたわけですわ。

これと、ファシズムとどないちゃうのか?
そんなもんは結果でしかないと言うなら、ナウシカの怒りの意味は分らないかもしんない。もっと身近な例でもええです。たとえば河川工事。できるだけ自然環境に配慮してとお国もいっとるのに、いつまでたってもコンクリート固めにしてしまう工事がほとんどや。確かに水害は恐ろしいけど、もしそれをやもえないとするならナウシカの怒りは不当だとおもうかもしんないよ。



これはオレの感想でしかないんやけど、人間社会も自然の一部に過ぎないという考えなんとちゃうんかな。たとえばラピュタの大木もね、オレにとっては繁栄なんか衰退なんかわからへんのですよ。だって、木に覆われた城はとても美しいじゃないですか。そして、腐海は人間にとっては恐ろしいが、そこには幾多の生命が営んでいる。

自然を壊さないなら人間は人間を殺してもいいか? なんていう問いには、殺人と自然破壊は違うよ、バッカねーって言うのが普通でしょ。でも、本当にそう言ってしまっていいのだろうか?

そういわずに、他に何か考え方はないのだろうか?
自然とは、つーことをもっともっと考えてみろと。
もっともっとみんなで話し合ってみと。
もっともっと考えがあるだろうと。
オレは宮崎さんがそう言っているような気がしてならないんよね。

ナウシカの最後の一言を、そんな思いで今思い返している。

↑セットで2,780円
バラで買ったほうが1円やすいですね。





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Last updated  March 10, 2007 08:56:12 PM
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