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June 15, 2007
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カテゴリ:マンガ(その他)
アムロ君

ガンダムを知らない方のために。

「機動戦士ガンダム」は79年4月から80年1月までに放映されたアニメです。
普通なら3月までするのですが、最初は人気がなく、短縮されたんです。

ガンダムブームでプラモデルやさんに列ができた頃っていうのは初回の終了後で、80年~82年に総集編みたいな感じで映画が三部作で上映される頃なんですね。

ストーリーは
時代設定は近未来。
世界は統一されていて、地球連邦政府というのができている。
地球の環境問題やら人口増加を解消するために、地球の周りにコロニーと呼ばれる巨大な人工衛星をつくって、多くの人々がそこに移民している。

ですが連邦制の中でも特殊なポジションになってしまってるんでしょうね。その辺はストーリーでは書かれていませんが、とにかく連邦政府と宇宙移民の間で軋轢がうまれていた。

コロニーはたくさんあるのですが、重力の関係だと思うけど、いくつかずつがまとまってあるんですね。それぞれをサイド1~7というふうに呼んでいて、それぞれのサイドにたくさんのコロニーが属している感じです。

詳しくは書かれていないのですが、たぶんサイド単位で自治権があるようです。その移民の過程で、かなり強制的なこともあったようです。強制じゃないにしても、大量移民をするわけですから、色々あったんでしょう。

そのサイドのひとつ、サイド3でジオン・ダイクンという政治家が「ニュータイプは人の革新」というのを提唱するんです。宇宙環境で生活するようになって世代を重ねていくことで、新しい環境に適応した人々、ニュータイプが誕生し始めている、というんです。

平たく言えばスペースノイド(コロニー移民者たちのこと)の自治権の拡大(その辺もストーリーには詳しく出てこないので、たぶんそうだと思います)をめざすのですが、道半ばで謎の死を遂げます。

その後、サイド3で彼とともに活動をしてきた人々のうち、有力な政治家一家、ザビ家が実権を握り、英雄的になったジオンの名をとってジオン公国を名乗り、全体主義的な国家体制を作っていって、地球連邦政府に独立戦争を仕掛けます。

地球全体体ひとつのサイド、という非常に不利な状況ですが、兵器の優位性と、そして非常に非人道的なコロニー落とし(ひとつが10kmほどもある巨大なコロニーを地球に落とす攻撃)を仕掛けて、地球連邦政府に大打撃を与え、優位に和平へもって行こうとします。

しかし、ザビ家の中でも強硬派が徹底攻撃を訴え、また地球連邦政府との交渉もうまくいかず、戦争はこう着状態に入っていきます。


ザビ家は軍事開発には熱心で、人型の巨大兵器モビルスーツを最初に開発するのもジオンのほうなんです。地球連邦政府軍も、宇宙の治安維持のためにいくらかの兵力を持っていましたが、モビルスーツに対抗できるものは持っていなかった。

そこで連邦軍もようやくモビルスーツ開発に力を入れるんですが、その責任者となるのが主人公アムロの父親なんですね。

アムロは父親と2人で、モビルスーツを極秘開発しているサイド7のコロニーにふつうの高校生?だよね? として住んでいた。
母親は宇宙を嫌って地球に残っている。後に地球で再開するんですが、その母親の劇場版の声はなんと倍賞千恵子なんですよ。

ま、どうでもいいですけど。

さて、ここまでがストーリーの背景で、第一話はそこから始まります。(笑

そんなある日、ジオン軍がこの極秘開発をかぎつけて、偵察に来るんですが、ついでに破壊しようとします。極秘開発というわりには警備が手薄で、このあたり連邦政府がまだもビルスーツ開発に本腰を入れていないという、官僚社会のとっても微妙な描写があるわけですが、それはともかく、ごっちゃらごっちゃらしているうちに、アムロ君が開発中のモビルスーツ「ガンダム」に乗り込んで操縦する。操縦はでたらめなんですけど、マシンが高性能なので敵をやっつけちゃうわけなんですね。

そのドサクサで父親は行方不明になり、とりあえず戦闘で壊れて空気が漏れ出したコロニーから避難する必要もあって、なりゆきで連邦軍と行動を共にすることになってしまう。

で、まー、いろいろあって、正式に入隊して、やがて「ニュータイプ」に目覚めていって、結局終戦までガンダムのパイロットを務めるというお話です。




ガンダムでは「ニュータイプ」っていうのがとっても重要なキーワードなんです。ガンダムはなにもアムロ君が超人的な活躍をして一人でジオン軍をやっつけるという話じゃありません。大活躍はしますけど、戦争全体でのアムロ君のポジションはあくまでサブです。

この「ニュータイプ」というのは、簡単に言うと、宇宙で生活するという環境の変化によって、人が今まで使っていなかった能力を目覚めさせ始めた人々、なんだとおもいます。遺伝的進化なのかどうかは不明ですけど、多分そうじゃないと思います。
あの、公式ガイドブックみたいなのも色々あるんだと思いますけど、もしかすると違うことが書いてるかもしれません。


それは作品中では「人より感がいい」とか「テレパシーにちかいもの」といった感じで表現されます。
また、軍事面では、その能力を電気的に増幅して兵器の遠隔操作につかったり、センサーなしで敵を察知したりとかといった感じで表現されます。

アムロ君はこの能力で、超人的な活躍をするわけです。

ですが、ニュータイプの最大の能力は、理解力が広がるということです。直感的に、相手の考えを理解する力。作品の最後のほうでアムロがいう「人は分かり合えるんだ」というメッセージこそ、ガンダム最大のメッセージです。



当時は冷戦真っ只中。イデオロギーの対立がはっきりと核戦争という悲惨なシナリオを思い起こさせてた時代です。
そして今でも、原理主義的な社会勢力の愚かしい対立や、民主主義を否定する政治指導者による弾圧など、分かり合えるかどうかはリアルな問題です。

ガンダムの中でも、ジオン公国の描写はかなりファシズム的で、旧大日本帝国やナチスドイツがイメージされています。
それに対して連邦政府はいちおう民主主義なんだけど、官僚的なんですよね。ですからどこか緊張感がなかったり、自分たちだけは大丈夫って楽観してたりするんですよね。

なんか、旧日本と現日本の戦いのようにも見えますね。

最終的にはジオン公国が和平交渉するタイミングをのがし、なにせ世界全体と闘うようなもので、他のコロニーの賛同も得られず、ジリ貧になっていきます。

それでも壮絶な総力戦になるわけですが、最後のシーンがいかにも象徴的なんです。人はみなニュータイプになれる可能性がある、と、この作品では、言いたかったんだと思うんです。それがラストのエピソードにもこめられているのだと思います。オレはあのラストのエピソードが大好きで、何度みても泣けちゃいますよ。



で、今、当時キャラクターデザインをした安彦良和さんが、ガンダムエースとかいう雑誌に「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」ていうタイトルで連載中で、コミックも15巻まで出とります。



アニメよりも背景について書かれていたりしますし、人の絵もアニメのガンダムそのものだし、メカがちょっとリアルになってデザインされ直されてたりするのがオレ的には残念なんだけど、安彦氏の独自解釈が随所にあって、面白いです。ニュータイプについてどういう解釈が付け加えられるか、られないか、そして、どんな風にラストシーンを書いてくれるか、めっちゃたのしみですねーっ!





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Last updated  June 15, 2007 07:04:18 PM
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