第16回釜山国際映画祭の
韓国短編コンペティションで4編を観賞。
どの作品も中身が濃くてすばらしかった。
ほんとうに胸が痛む作品が多く...
今思い出しても言葉にし難いけれど...
1編ずつ紹介します。
50代にもなる無職のキム・チュンベ(キム・ビョンス)は
実は前科者のため
なかなか仕事につけない。
体が不自由なまだ幼い息子(キム・スミン)のため
障害者補助金等申請しようと区役所を何度も訪れるが
基準に満たないという理由で断られ補助も受けられない。
韓国では献血をすると
映画鑑賞券や食事券がもらえる。
息子のために
一食のために食事券を得ようと献血するも
食事券は予定枚数がなくなったため
映画鑑賞券をどうぞと言われて呆然とするチュンベ。
作品中の
チュンベの不器用な奮闘と
その結果の対比は...
市民がほんとうに望んでいる福祉や福利厚生と
現実のギャップを暗示しているよう。
生活保護を受けるしかない
ぎりぎりのところにいて
切実に一食分でもほしいのに
食事券が必要なのに
あるのは映画観賞券という矛盾とアイロニー。
その社会のアイロニーやひずみが
献血のワンシーンにも込められていた。
そしてついに
チュンベがとった行動とは...
『塩の話』(2008年)で短編デビューした
キム・ミンチョル監督第2作『2010年、ソウル/Anywhere in Seoul, 2010』、
World Premiere。
25分の作品に
ソウルのもうひとつの貌が凝縮されていた。
2006年に観た
『五つの視線/If You were Me 2』のうち『鍾路、冬/Face Value』(キム・ドンウォン)
を想起した。
届かない、声...
が共通する。
そして
それは英題が示すように
今もどこかで起こっている生。
『五つの視線/If You were Me 2』は韓国人権委員会が製作した、人権がテーマの短編オムニバス5編。
短編もすきなのです。
パク・チャヌク、パク・チャンギョン監督『波瀾万丈』をはじめ、
SSFF&ASIA/ショートショート フィルム フェスティバルまとめ。
韓国3D短編
2011年全州国際映画祭で短編13編
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