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テーマ:韓国!(16968)
カテゴリ:映画
だれもが
だれかの初恋だった... キャッチフレーズがいい♡(≧∀≦*) 初恋を思い出す、 だれかの初恋だった初恋われ、も思い出す響き。 あらすじ 大学の建築学科一年のスンミン(イ・ジェフン)は 「建築学概論」の授業をとっている音楽学科のソヨン(ペ・スジ)に一目ぼれ。 家が近所のふたりは 授業の宿題をいっしょにすることになる... 15年後。 建築士として働いているスンミン(オム・テウン)のもとに 家を設計してほしいとソヨン(ハン・ガイン)が訪ねてくるが... イ・ヨンジュ監督作品『建築学概論/건축학개론/Architecture 101』。 (以下、映画の核心に触れている部分もございます) 20歳の時。 スンミンが生まれ育った貞陵(チョンヌン)の町の空き家の場面は スンミンの心をノックもせずに立ち入って来たソヨン、 あるいは前触れなしにとつぜん訪れた初恋を象徴しているよう。 空き家だからって勝手に入るのはちょっと...と躊躇し戸惑うスンミンの姿は 初恋にどぎまぎ、奥手で自信なさそうな彼の恋そのもの。 一見、言いたいことは何でも言って 自分がしたいようにし、 スンミンを従えているように、優位に見えるソヨンだけれど... スンミンが来ないといって何度もポケベルに連絡するソヨンは スンミンだけを想う小心な女の子だった。 スンミンは鈍い。 ソヨンはソウルの女性ではない、 純情な済州島の女の子なのだ。 好きでもない男性をひとり暮らしの自分の家に呼ぶ? 真っ先に呼ぶ? 10代20代の女の子って、 どうでもいいことははっきり言えるけれど 肝腎なこと大切なことは勇気が出なくて言えない。特に好きな男子には。 ソヨンも「重いっ!」と 荷物をスンミンに持たせるくらいのことは言えるけれど 秘めた想い、もっと奥深い大切なことは言えない小心者、恋する乙女心。 あぁっと思いながら 切なくなりながら観ていた。 ソヨンは 15年経って 15年かかって やっとスンミンに会いに行く勇気が出たのか...と考えるとせつない。 スンミンは初恋の人なのに 最後に「視界から消えてくれ!」と大好きなひとに言われてしまったから... それが最後だったから。 心の傷が癒えるまで15年かかったのか、とも思える。 一方で15年の歳月を経て あの時よりいろいろ言えるようになったソヨン。 済州島の家を建て直す、改築する設計については スンミンと対等に渡り合っている。 あの時言えなかったこと、 「初雪が降る日に会おうって言ったじゃない」 なんてことも言えるように。 15年前、スンミンが生まれ育った地にあるあの小さな空き家は ソヨンがひとりで綺麗にして ソヨンがひとりで種を蒔いていた。 ひとりでひっそりこっそり家を、愛を育もうとしていた。 スンミンを呼んだりもしたけれど。 スンミンはスンミンで ソヨンが描いた絵をもとに 彼女の望む家の模型を作ってあげてはいたけれど... ふたりでひとつの家を作るのではなく、 ひとりは古い空き家の手入れ、 もうひとりは家の模型をそれぞればらばらに作っていただけ。 でも今は違う。 済州島の家は 最初は意見が合わず スンミンの提案でただスタイリッシュなだけの家になりそうだった。 医師の夫とソヨンのための家とスンミンは思っていたから。 でもソヨンが今はひとりと知って... ソヨンが子どもの頃過ごした家の思い出、記憶を辿る設計に変更。 初恋は過ぎ去ったけれど 「記憶の習作」、記憶を習作するように、 ピアノで同じ曲を何度も弾くように、 建材を運んだり建設作業を手伝って何度も同じ場所を往復し行き交いながら あたかもふたりで一つの家を作っているかのようなそれぞれの心には あのころの思い出、記憶が何度も去来したことだろう。 共同で作業した家、すなわち愛はひとつの完成形を見せた。 それぞれこれから生きる道は違うかもしれないけれど... あの時空き家の手入れに勤しみ 家の設計模型に注力していたそれぞれが 長い時を越えてやっとふたりでひとつの家を作った。 そんな感慨が静かに押し寄せて来る。 こんなふうに15年以上かけて通じる思い、 家をつくりながら ふたりでひとつの家を造りながら 家という形で成就する初恋、愛もあるのだと... せつないけれど美しい。 最後に主演4人の俳優の 個人的胸キュンシーンを。 イ・ジェフンは何と言っても 先輩にソヨンを取られたと思って男泣きする時、 親友の肩にもたれながら泣く時の手の演技がすばらしい。 赤くなった手を 震えるように軽く握ったり開いたりしながら泣き続ける演技がすごい。 最近手の演技がよいと思ったのはソ・ヨンジュ。 オム・テウンは 済州島の海辺で焼酎を飲むシーンで とつぜん悪態をつき始めた酔っぱらいソヨンに対し 「え、俺のこと?オレがばかなの...?」と気弱そうに、 ソヨンが荒れるのは自分のせい?とばかりにおろおろする、 いい人すぎるスンミン。 15年経っても変わらずちょっと気弱なスンミンらしさがよく出ていた。 ハン・ガインは 「私の人生はメウンタン(魚の辛い粗汁)のようなもの」 と言い放つシーンがカッコいい。 名せりふ。 スジはどの場面も愛らしいけれど... バスを待ってスンミンの肩にもたれて眠る時のくちびるが 完璧で美しい。 愛を待つくちびるを完全に体現している。 そして初雪の日に空き家でスンミンを待つ姿も美しい。 男の人はわからない、気づかないかもしれないけれど ふだん学校に行く時はしないメイクをこの時とばかりにして いっそう美しくなったソヨンは 恋する乙女そのものだった。 もしメイクしたソヨンにスンミンが会っていれば スンミンのためにメイクをしたソヨンの本心に気付くことができたかもしれない... と思うと、またしてもすれ違うふたりの想いにせつなくなったり。 スンミンの親友(チョ・ジョンソク)もいい奴だった! 90年代の香りに彩られた曲、 展覧会の「記憶の習作」(1994年) 歌詞で展覧会場を引き継ぐマロニエの「カクテル愛」 そして015Bの「新人類の愛」。 2010年の釜山国際映画祭前夜祭では LED Appleのほか、マロニエがカクテル愛を演奏していた! キム・テゴン監督、キム・コッピら出演『1999, 面会』は ピンクル/FIN.K.LやS.E.S.の曲が登場、建築学概論から5年くらい後... 5年でK-Popはこんなに変わったのか、 展覧会の「記憶の習作」からの、K-Popの変遷を感じたりも。 80年代は『殺人の追憶』にNIKEならぬNICEが登場していたけれど 90年代はGUESSならぬGEUSS! ポケベル等、90年代の思い出を彷彿とさせる音楽や小道具たち。 建築、家と恋愛を結びつけた韓国映画は... ちょっとトーンは異なるけれど 김기덕の『空き家/うつせみ』も思い出す。 韓国ドラマでは さまざまな家(建築)が象徴的に登場していたりもする。 「冬のソナタ」でユジン(チェ・ジウ)とミニョン(ペ・ヨンジュン)が美しい家で会うシーンが印象的、 (今年は「冬ソナ」10周年、韓流10年!) 「オールイン」ではイナ(イ・ビョンホン)とスヨン(ソン・ヘギョ)の 幸せな未来の象徴としての家が。 最近のドラマでは 「個人の趣向」で 建築デザイナーのチノ(イ・ミンホ)が 家にまつわるケイン(ソン・イェジン)のトラウマを解き放ちつつ 愛を育むストーリーも。 ほかにもいろいろあるかも(^-^) 韓国ドラマか映画、 愛する人を家に喩えたセリフもどこかで聞いた記憶が... 恋愛と数学も、素数は特にせつなさを加速させる。 オム・テウンは 少女時代スヨン主演でドラマ・リメイクされる映画 『シラノ・エージェンシー/シラノ恋愛操作団』でも切ない男心を熱演していた。 余談ですが、 オッパから聞いた話。 90年代オッパがお付き合いしていた人と初雪が降ったら会おうと約束していたけれど ケータイもない時代結局すれ違いで会えなかったそう。 初雪の日に会うと初恋が実るって... イヤホンをふたりの耳、それぞれ片耳ずつ使って おなじ音楽を聴くのはよくします、今もします(^o^) 私が初恋だったと言うひとりは文学部で 私と同じ名前のヒロインが登場する小説を書いて 一番最初に読んでほしいとおずおずと呼び出されたことが...ちょっとくすぐったい思い出♡(≧∀≦*) to be continued...!? buzz KOREA Click... にほんブログ村 韓国映画 にほんブログ村 映画 にほんブログ村 映画評論・レビュー にほんブログ村 韓国情報 にほんブログ村 K-POP にほんブログ村 Copyright 2003-2025 Dalnara, confuoco. All rights reserved. 本ブログ、サイトの全部或いは一部を引用、言及する際は 著作権法に基づき出典(ブログ名とURL)を明記してください。 無断で本ブログ、サイトの全部あるいは一部、 表現や 情報、意見、 解釈、考察、解説 ロジックや発想(アイデア)・ 視点(着眼点)、 写真・画像等も コピー・利用・流用・ 盗用することは禁止します。 剽窃厳禁。 悪質なキュレーション Curation 型剽窃、 つまみ食い剽窃もお断り。 複製のみならず、 ベース下敷きにし、語尾や文体などを変えた剽窃、 リライト、 切り刻んで翻案等も著作権侵害です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 9, 2024 05:04:18 PM
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