ポスト
『インファナル・アフェア』の呼び声も高い
香港ノワール『寒戦/Cold War』。
2012年の釜山国際映画祭オープニング作で
2013年の釜山国際映画祭は主演のアーロン・クォックが開会式の司会を務めた。
次世代香港スター、
アーリフ・リーも出演。
あらすじ
香港の繁華街モンコック(旺角)でテロとみられる爆破事件が起こった。
一方、
同じころ別の場所でスピード違反車を取り締まっていた五人の警察官が突如として消えた。
香港警察長官ヨーロッパ出張中につき
行動班副長官のリー(レオン・カーファイ)は
人質救出作戦を「コールド・ウォー(寒戦)」と命名、ただちに捜査指揮を執るが
誘拐された警察官のひとりはリーの息子ジョー(エディ・ポン)だった。
保安管理班副長官ラウ(アーロン・クォック)は
身内が事件に巻き込まれている場合
リーは規約上指揮を執れないと指摘するが...
リョン・ロクマン、サニー・ルク監督
『コールド・ウォー 香港警察 二つの正義(寒戰/COLD WAR)』(2012年)
(以下、映画の核心に触れる部分もございます)
香港返還後15年。
深読みすると
リーは大陸的なものと旧世代・旧タイプの価値観を背負っている一方で
ラウは返還前の香港的なものを継続し
クリーンで質実剛健(節約)を推進している。
経歴・資質の違いもさることながら
価値観の相違・対立も象徴的にしのばせる一方で...
実は問題はそこではなく、
リーとラウ、2つのタイプの世代どちらもが御せないような
新世代の悪、新しい悪、第3の価値観の登場だった。
リーとラウ。次期長官をめぐる警察内部の権力争いが
警察官5人の誘拐人質事件に絡み事件の背後にあると思いきや...
突如、警察内汚職をめぐる監査・捜査が始まる。
また、リーを慕う旧タイプの警察官たちが意外に多くいることも明らかに。
そのあたりの転換や「飛躍」はスピード感がある一方で、
102分に詰め込んだゆえの粗さも感じさせてしまう。
『インファナル・アフェア』三部作以降
やや低迷していた香港映画界は
(監督ふたりがインタビューでも語っていたように)
即製の映画ばかり、ということも考え合わせて...
まだじっくり映画を撮る「時」が来ていなかったのかもしれない。
そんなせっかちさが脚本・映画にもちょっと表れているような気もする。
また、突如汚職捜査が警察に入った「きっかけ」(後半明らかになる)のあたりは...
Wayne C. Booth「フィクションの修辞学/The Rhetoric of Fiction」が言うところの、
読者や他の登場人物を騙そうとする人物、
信頼できない語り手に相当する部分がある。
しかし、
明らかに続編があると思わせるエンディング、
新世代の、何を考えているかわからないモンスターのような「悪」の
香港ノワールらしい描写を期待して...
次作も楽しみに(^o^)
アンディ・ラウがカメオ出演。
日中韓合作ドラマ「Strangers 6」出演のテレンス・インも出演。
現代中国あるいは中国史を戯画化するような
さまざまな諷刺のこめられた『譲子弾飛』
to be continued...!?
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