小学生時代に始まり
大人になっても(韓国は雪岳山くらいですが)登山経験はありながら
山岳映画はほとんど観たことはなく...
山岳映画だけに
過去の韓国映画には観られなかったアングルのショット等も興味深かった。
あらすじ
登山家オム・ホンギル(ファン・ジョンミン)は
自身が育てた後輩パク・ムテク(チョンウ)らのため、
思い通りに動かなくなってしまった足を引き摺りつつ
仲間たちと結成した「ヒューマン遠征隊」としてヒマラヤを登る...
今回のミッションは遺体を連れて帰ることだ...
『パイレーツ 해적:바다로 간 산적(原題:海賊:海へ行った山賊)
The Pirates』のイ・ソクフン監督
実話を元に再構成した
『ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~ 히말라야』(2015年)
(以下、映画の核心に触れる部分もございます)
韓国らしく
韓国人の熱い情が迸る映画だが...
義理ある人間を描いて来た最近の韓国の
義理映画としては更にステージをのぼった義理が描かれてもいる。
独りよがりの自己満足な義理ではなく
時間もかけて悟り
年下の後輩からも学び習得し
義理のレベルが上がっていく。
他人の、秘めた胸の裡、言外の思いを掬い上げ
学習し成長する義理、より奥深い義理が描かれてもいた。
例えば過去の韓国映画では
主に義理ある男の映画だったが
今作では紅一点、女性の示す義理も描出されている。
しかも、韓国の恋愛シーンを思わせる
「女は一度目は断るものなの」等というセリフで
ヒューマン遠征隊に合流していく。
仕事も家庭を顧みることも
ここはこっそりひっそりしばらく諦めて...
ホンギルの前では一度は断ってみせながら
結局義理を見せる。
義理の表現方法が異なる登山家たちの
義理のバリエーション、グラデーションが
クライマックスにぴたっと嵌るような...余韻の
義理の群像。
また、タルトンネ的発想の
気遣いと言葉遣いも義理同様、印象的。
例えば、ムテクの妻が
ムテクはきっとまだ、遭難した仲間たちと山にいたいはずだから、
とホンギルの下山と諦念を促す、
韓国らしい情感、情緒に満ちた心のつかい方、
言葉の駆使のし方が印象的。
相手のところ、相手の立場や心情にまで急降下で降りて行く...
その落差と深みが
激しさ、熱さ、情の深さにもなっている
タルトンネ的心遣い。
韓国初の山岳映画、ということで
登山シーンなどでは斜めのフレームもあり。
ホンギルが山に眠るムテクと向き合うシーンは
ムテクの姿は映さず
ホンギルの横顔を映し続けて
対面を演出するなどなかなか印象的。
但し、ムテクがあるシーンで一瞬、
まるでマンガのような表情(演技)をしていたことに
驚きもした...
義理ある男の映画(良い友人たち)
義理ある男の映画(内部者たち)
to be continued...!?
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