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継続は剛力なり~前田剛力のあなたの一日を豊かにするヒント

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前田剛力

前田剛力

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2010.07.03
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ゲストは先週に引き続いて刀研ぎ師の佐々木卓史さんです。

幸田さんのリード?でどんどん話が移るので少々疲れましたが(もう少し、佐々木さんの話を聴きたいと思いました)、時間内に予定の話題を終えるためには仕方ないのでしょう。

最初は「日本刀」という素晴らしい日本文化を学ぶために世界中から弟子入りしてくる若者がいる、という話です。
佐々木さんは、「来るものは拒まず、去るものも負わず」の精神で広く弟子を受け入れているそうですが、日本人の若者で弟子入りしてくる者は少ない、と言います。

しかし、最後のところでつぶやいていたように、外国人は「師匠と弟子の関係」や「理論より身体で覚える」というようなところで日本の微妙な心を理解できないと思う、ということで、佐々木さんの技術を受け継ぐ日本の若者よ、出でよということでしょう。

今日は聴いていて心に残る言葉が二つありましたのでそれだけ書き留めました。

一つは「難しいのはどこで研ぐのをやめるか、ということ。
それが出来て初めてプロだが、自分でもまだ失敗することがある」という言葉です。
これは全てにつながることで、もう少し手を入れるとより良くなるのでは、と思って手を入れるがそれはやり過ぎで結果として失敗する、あそこでやめるのがベストだった、と後でわかるということです。

幸田さんも頷いていましたが、ショートショートを書く僕も悩むことがあります。
推敲すればするほど文章は良くなる(気がする)のですが、やり過ぎると技巧がアイデアを殺してしまうのです。
そのバランスをベストにするのにまた推敲する、難しいことです。

もう一つは「研いでいる面は自分からは見えない」という言葉です。
刀を砥石の上で研ぐ場合、研いでいる面は当然、自分の目からは見えません。そこがヤスリをかけるのとは違うところ。見えない面を研ぐ、そのためには見ないでも研ぎたい箇所を砥石に当てることが出来る技、身体で覚えるということなのです。

そのためにはまず10年間、考えずに身体に覚えこませろ、頭を使うのはそれからでいい、と教えているそうです。理論は必要だけど、そのまえに身体、基礎を作れということでしょう。

これで今週は終りですが、あまりに短いので、最近読んだ本を挙げておきます。
・日本文明圏の覚醒(古田博司)
・先の先を読め(樋口武男)
・動物たちの奇行には理由がある(V・B・マイヤーロホ)
・人間の器量(福田和也)
・GHQ焚書図書開封3(西尾幹二)

「日本文明圏の覚醒」では韓国、東アジア専門家の古田さんが福沢諭吉のごとく、日本は中韓とはまるで違う文化、文明を持つので離れておくべき、といいます。
民主主義の成立に失敗している韓国、まだモダンにとどまる中国とポストモダンの日本ではまともに付き合えない、もしくはそれを知ってサラリと付き合え、ということで「東アジア共同体」などとんでもない、ということでした。

「先の先を読め」は大和ハウスを一代で創業した石橋信夫の教えを一番弟子であり、大和ハウス現会長の樋口武男が語るもの。
多くの感動的事例がありましたが、創業間もない大和ハウスがパイプハウスというプレハブを国鉄に売り込みに行った際のエピソードが素晴らしいです。

国鉄の局長に売り込みに行くが小さな会社は相手に出来ない、とけんもほろろ。石橋さんは「国鉄も最初は駕籠かきのようなもの、日立も最初は40人の会社だったじゃないか。買ってくれないのならもういいです」と言い捨てます。しかし一晩考えてこのままではいけないと翌日国鉄に顔を出すのです。すると局長が出てきて「あなたの話を聞いて明け方まで眠れなかった。今すぐ手続きをしましょう」と言ってくれたそうです。石橋さんも偉いが局長さんも偉い。

もう一つ、これは松下電器との取引を始めたときの話。
現金決済という約束で物を収めるがいざ支払いというときになって担当者は半分手形にしてくれという。それは約束が違うという石橋さんに対して担当者は「松下電器を信用できないのか」とカンカン。
そこで石橋さんは「これほど信用のある会社はそうはありません。ところがあなたはその約束を破って松下さんの顔に泥を塗っている。社員が自分の会社の信用を落とすようなことをしている会社とは商売したくありません。品物を返してもらいましょうか」と言うのです。もちろん、これを聞いていた専務が謝罪してすぐに現金で払ってくれたのです。

こんな逸話が満載で感動すること請け合い。

「動物たちの奇行には理由がある」はほとんど知っているような話でどうと言うことありませんでしたが、「ドードーを待つ木」というのは考えさせます。
ドードーとはインド洋の島々にいたが大航海時代、船員たちに乱獲されて絶滅した鳥です。ところがこれらの島には非常に硬い殻の実をつける木があって、それらはドードーに食べられることによって外殻が柔らかくなり発芽することが出来た、というのです。長い進化の過程でお互い共生関係を作ったのでしょうが、ドードーが絶滅して以来、これらの木も絶滅に向かっているということです。その木たちはドードーの戻ってくるのを待っているのでしょう、と言うフレーズが泣かせます。

「人間の器量」は明治以来、日本人がどんどん小さくなっているということを嘆いています。明治時代にあれだけの器量人が輩出したのは江戸時代の教育の成果。無茶苦茶とも言えるスパルタ教育、死を恐れぬ心の修行が彼らを育てたといいます。大正、昭和の軍人の硬直さを非難するが、栗林忠道、石原莞爾、今村均のような人間をその後の教育は育て得たか、と問いかけます。

福田さんが器量人と認めるのは次のような方々。
西郷隆盛、大久保利通、勝海舟、伊藤博文、横井小楠、渋沢栄一、山県有朋、桂太郎、大隈重信、徳富蘇峰、原敬、高橋是清、菊池寛、松下幸之助、今村均、松永安左衛門、鈴木貫太郎、賀屋興宣、石原莞爾、小林一三、岸信介、田中角栄、小林秀雄、小泉信三、山本周五郎、田島道治、本田宗一郎、吉田茂、宮本常一、石橋湛山。
このなかで初耳の名前は田島道治です。今度、本を探して読んでみたいと思います。

「GHQ焚書図書開封3」は戦後、アメリカが日本を統治するなかで日本人に敗戦の責任を全て負わせ、日本が悪かった、と思わせるために行った最悪の政策を暴く試みの第三弾。

今回は戦争中の日本の普通の人々がどんなことを考え、戦争に臨んでいたかを普通の人が書いた文章で著した本です。ここに描かれる日本人は今と全く変わらず、いい職人であったり、先生であったり、サラリーマンであったりします。彼らが家族と国を守るため、必死で戦う姿、その中でも上官は部下をいつくしみ、部下は上官に親しみ、仲間と助け合うという美しすぎる姿が描かれています。

こんな本まで焚書にしてしまうとは、いかにアメリカが日本人のお互いを思いやる心、国を愛する気持ちを恐れたか、と言うことでしょうね。日本人は当時の普通の日本人の心を取り戻す必要がある、とつくづく思います。

ではまた来週。






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Last updated  2010.07.03 13:09:02
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