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カテゴリ:占星術
久しぶりの「占星術」カテゴリーである。
過日、小泉八雲のホロスコープを探訪して、小泉八雲が少年時代にロープの結び目が左の目に当たるという事故で隻眼になっていたことを知った。 「怪談」をはじめ、想像の極致を書き残した八雲はホロスコープの中で、文才に関係がある水星は木星とスクエアのアスペクトのみだったが、美や芸術に関する金星は天王星、海王星、冥王星とのアスペクトを持っていた。 この土星外3天体の中で、金星の高次の力とされるのが海王星である。 小泉八雲の場合、金星と海王星はクインカンクス(150度)という、ある種調整が必要だが、よく働くと類いまれな芸術表現を生み出す可能性のあるアスペクトを形成していた。 調整の中には、いろいろな意味が含まれると思うが、類いまれな芸術表現のためには失うものもあるのではないかというところに考えが至った。 海王星には犠牲という象意がある。 八雲の場合、少年時代に片方の目の視力を失ったことが、物を書くときに突詰めるまで想像の世界に佇むという習慣をもたらしたのではないだろうかと考えてみた。 そして、八雲以外で身体に何らかの障碍があって、芸術家として類い稀な才能を発揮している人のチャートを調べてみた。とはいっても、そうそう該当する人物が思い浮かばず、年代もまちまちなのだが、宮城道雄(琴)、和波孝禧(ヴァイオリン)、米良美一(声楽)、金澤翔子(書道)、辻井伸行(ピアノ)でそのうち3名は視覚障害者(全盲)である。 八雲の障碍は後天的なものだったが、他の5人は先天的なものだ。 果たして、調べた全員が金星と海王星のアスペクトを持ち、そのうち和波、米良、辻井の3氏が八雲と同じクインカンクスだった。 ポイントを纏めたのが下の図だ。 また、和波、米良、金澤の3人が金星が本来のサインの牡牛座にあった。八雲は海王星がルーラーである魚座に、宮城道雄は海王星が魚座の金星のディスポジターだった。 和波、辻井に金星を含むヨオド(神の指)、八雲にTスクエア、金澤にミスティックレクタングルという複合アスペクトがみつかった。 米良は、喉を象徴する牡牛座で、水星と金星がコンジャンクションで併せて4つの天体が牡牛座にあった。 人間の体には補完機能があって、例えば視覚のない人は他の器官がそれを補うように研ぎ澄まされるというのは、よく聞く話だが、この6名の芸術家の金星・海王星はそれを証明するようだ。 もっとたくさんの事例が見たいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 8, 2015 09:08:10 PM
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