カテゴリ:血液の大切さ
私たちの体を流れる血液は「血管」の中を流れています。血液は、心臓の左心室から大動脈―動脈―小動脈―毛細血管―小静脈―静脈―大静脈というルートを通って再び心臓に戻ります。その長さは、約9万6千キロメートル、地球の2周半の距離です。
一見、こうして見ると、動脈や静脈が大切なように思います。動脈は、全身の細胞に「酸素」や「栄養素」などを送り届けてくれる重要な輸送路、血管です。 また、静脈は細胞の中で使われた「二酸化炭素」や「老廃物」などを持って帰り、肺で「二酸化炭素」と「酸素」を取り換える「ガス交換」をします。 これらの事が、正常に行われてこそ、私たちは生きているのですが、動脈、静脈よりある意味で大切なものが、「毛細血管」です。毛細血管は、別名「交換血管」とも呼ばれ、実際に細胞に酸素や栄養素を送り届けるのは、「毛細血管」です。 通常、動脈の構造は3層構造になっており、心臓から出される血液の圧力(血圧)に対して、十分な弾力を持っています。すなわち、筋肉があり、伸びたり縮んだりします。血圧降下剤などは自律神経に働きかけて血圧を下げるものもあります。 一方、静脈も3層構造になっていて、違うのは静脈自体ほとんど血液の圧力を受けないため、動脈より薄く、筋肉(筋組織)が少なめです。もうひとつ、腕や足の静脈で直径が1ミリ以上のものは、血液の逆流を防ぐ為に静脈弁というものがついています。 また、人間の体がつくづく凄いと思うのが、腕や足の深いところにある静脈は、手や足などの末端までいく間に血液が冷やされないように温度の高い、動脈にくっつくように流れています。 一番大切な「毛細血管」はと言うと、1層構造で筋肉がなく、心臓からの血圧もここには及びません。しかし、細胞が生まれ変わるためには、ここがきれいに流れていないとどんな素晴らしい薬や高価なサプリメントも意味がありません。 「毛細血管」にもいくつか種類があって、手や足などの一般組織に見られる「連続型毛細血管」、腎臓やホルモンを出す臓器に見られる「有窓型毛細血管」、肝臓や脾臓にある「洞様型毛細血管」などがあります。 そして、酸素や栄養素、二酸化炭素や老廃物などの物質の出入りがさかんな組織ほど「毛細血管」に穴があいており、透過性が高いことが分かっています。 「毛細血管」は、直径が6~8ミクロンと言われ、とても細いものです。赤血球の大きさが、約8ミクロンですから、とても細いことが分かります。 食事から、余分な糖分や脂肪分、食べすぎ、水分の不足などをしますと、すぐに流れが悪くなり、細胞の代謝が悪くなります。 よく体を動かし、適度な水分を摂って、腹八分に抑えることが大切です。「毛細血管」は詰まっていても、破れても、ほとんど自覚症状はありません。 まして、コレステロール値や中性脂肪、血糖値の高い方などは要注意です、自覚症状がない=病気がない、という訳ではありません。日ごろの予防が大切です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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