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[京都芸術大学　通信教育課程　文芸コース] カテゴリの記事

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  大江健三郎『新しい文学のために』を読んで♪

  【タイトル】新しい文学のために【著者名／訳者名】大江健三郎【出版社】岩波書店（岩波新書）【出版年】1998年年　大江健三郎さんが書いた、これから積極的に小説や詩を読み、小説を書こうとする若い人のための文学入門です新しい文学のために （岩波新書　新赤版1　新赤版 1） [ 大江　健三郎 ]　「若い人のための」だから、私は年齢的に対象に入ってないけど、読むだけなら怒られるわけでもなし、いいでしょうという年齢でふるいにかけられた疎外感を持ちながら読み始めました（笑）。　そんなことは、大江健三郎さんの熱意、真面目さ、誠実さ溢れる語りをなぞっていると、忘れてしまいます。　大江健三郎さんが、懇切かつ丁寧に、かみ砕いて説明してくださり、具体例も豊富で、「ああ、分かった気がする」と、読み直しを三回やって感じました。そうすると同時に非常に高度で、私の手には負えないよねーと投げ出したくなるような気持になりましたが、レポート課題をクリアする為に、我慢して、本の他のページをヒントを探す為にめくり、ノートにメモを書き付けておりました。　すると、冒頭の方にミラン・クンデラの名前がありました。懐かしくて、その部分を熱心に読みました。　（ミラン・クンデラの『存在の耐えられない軽さ』は、本を読んで感動し、映画も見たはずなのに、二十年以上前のことで、内容をすっかり忘れてしまっておりました。ネットで検索して、あらすじを知っても、感動した記憶は蘇らず、映画の方は、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の原案をジョージ・ルーカスとやった方が監督なのかーとズレたところで驚いたりして）　私が特に心惹かれたのは、ミラン・クンデラがアメリカの作家の問いに答えた文章の中の三点です。「小説はなにごとをも確言しない。小説は様ざまな問題を探しもとめ、提示するものです。」「人びとの愚かしさは、あらゆるものについて答えを持っていることから来る。」「とにかく世界じゅうの人びとが、いまや理解するよりは判定することを好み、問うことをより答えることを大切だとするように感じられます」　この冒頭から順に読んでいくと、読み直し四回目で、かなり理解は深まりました。　そうして何故か、いつからかは分からないけれど、小説は様ざまな問題の答えを探し求め、提示するものという思い込みから解放されました。　同時に、得体のしれない苦しさというか、辛さみたいなものが拡散していったように感じます。　これは、図書館で借りて読んだのですが、折に触れて、ミラン・クンデラの『存在の耐えられない軽さ』のように忘れない様に何度も読み返したいので、買うことにします。​​

  2023.07.11

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  『百歳ゆきゆきて』宇野千代

  【タイトル】『百歳ゆきゆきて』【著者名／訳者名】宇野千代【出版社】世界文化社【出版年】2002年​【バーゲン本】百歳ゆきゆきて [ 宇野　千代 ]​　宇野千代の随筆が三十七作品。生まれから始まって、九十七歳まで、年齢順に写真付きで楽しめます。　宇野千代の押しの強さが、一番面白かったです。　文章から、情熱というか、生命エネルギーが溢れています。　はい、分かりましたと、素直に返事をして、ついていきたくなる力と勢いがあります。​文章のみがき方 （岩波新書） [ 辰濃和男 ]​　　それでいて、『文章のみがき方』（辰濃和男：著　岩波新書）には、肩の力を抜いて書いていこうという例で紹介されているのですから、不思議な感じがします。　確かに、「小説は誰にでも書ける」という題名で、この言葉から始まって、毎日、座って書くことや、頭に浮かんだことを書くことを勧めてはいます。　けれども、全体を読むと、恐ろしく難易度の高いことが書いてあるような印象を受けました。　そりゃ、後のどんな大家も、始めの一歩があるのでしょうけれど。　あと、ところどころに写真があって、宇野千代の若い頃の姿が、こりゃ、尾崎史郎も梶井基次郎も惚れるだろうなーと思わせるような感じです。私は文豪好きなので、二人に関するエピソードも読んでいて楽しかったし、女流文学者会の集合写真を見たって、宇野千代の立ち姿が際立っているので、納得できます。　宇野千代の自由自在さやタフさを楽しめる随筆集でした。

  2023.06.04

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  『神田松之丞　講談入門』を読んで♪

  【タイトル】神田松之丞　講談入門【著者名／訳者名】神田松之丞【出版社】河出書房新社​神田松之丞　講談入門 [ 神田 松之丞 ]​　唯一かもしれない、講談入門書です。講談とは、何か？　落語と何が違うの？　真打に昇進し、神田白山を襲名されましたが、その前の松之丞時代の全持ちネタ解説、人間国宝・一龍齋貞水に講談の歴史を学ぶなど、講談に興味を持ったら、知りたい事がほぼ書いてあるかな～という一冊です。　この本を手にするまでには、ちょっと長い前置がありまして。　『文章のみがき方』（辰濃和男：著　岩波新書）の「文章修行のために」の項に、「落語に学ぶ」というのがありました。​文章のみがき方 （岩波新書） [ 辰濃和男 ]​　この中で、壇一雄『小説　太宰治』が紹介され、太宰治が落語の影響を受けていると書かれていました。私は太宰治ファンなので、とっくの昔に落語にアクセスして、有名な落語家さんの落語を聞いたりもしたんですが、好きというところまでいかず。好きになれないと、続かないもので。​小説 太宰治 （P＋D BOOKS） [ 檀 一雄 ]​　そんな過去がありましたから、う～んと、思いながら読んでいくと、次にこうありました。坂口安吾が、「自分自身で『講談落語の話術を大そうとりいれました』と書いています」と。　講談という言葉は聞いたことがあるけれど、具体的にどういうものかは知りません。　坂口安吾が、わざわざ「講談落語」と書いたからには、講談と落語は違うのかもしれないという疑問が頭に残りました。　で、その時にタイミングよくNHK『美の壺　語りの芸術　講談』というものが放送されることを知り、これを録画して見ました。　神田松之丞が、真打に昇進し、神田白山襲名の紹介から始まり、人間国宝・一龍齋貞水と神田白山が登場して、講談の解説。　そして、実際に短い講談を見て、聞いて。　そうして、やっと本を買い、読み始めました。　なるほど、講談、いいかもしれません。　やっぱり楽しくないと、続きませんからね～。

  2023.05.26

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  ターシャ・テューダー『思うとおりに歩めばいいのよ』

  　大学の試験の為に読んだ本♪【タイトル】思うとおりに歩めばいいのよ【著者名／訳者名】ターシャ・テューダー　リチャード・W・ブラウン：写真　食野雅子：訳​思うとおりに歩めばいいのよ ターシャの言葉（1） （中経の文庫） [ ターシャ・テューダー ]　ターシャ・テューダーは、絵本作家。アメリカ、バーモント州の山奥でガーデニングと動物とのナチュラルライフを満喫しながら、創作活動を行い、いくつも賞をとっています。スローライフの元祖としても知られています。そして、世界中のガーデナーが憧れる存在でもあります。そのターシャ・テューダーの自由な精神あふれる言葉を美しい写真と共に紹介しているのがこの本。　『一生は短いんですもの。やりたくないことに時間を費やすなんて、もったいないわ』　実践している人の言葉は、響くなあと、しみじみした後、「その通りだなあ」と、元気がでます。　昔気質の方だから、「私的に、それはちょっとー」というのもありますが、それはそれで、自分と違う考え方に触れる楽しさがありました。　写真も、何度も見返したくなります。ご本人もそうですが、庭や家の、どこにどれほどの工夫と手間をかけたかを想像するのも面白いです。　それで、この本は図書館で借りて読んだのですが、手元に置きたくなって、ネットで買いました。　作家として在り方が自由で独特で、参考になります。

  2023.05.15

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  文芸演習Ⅰー１　創作初歩

  辰濃和男『文章のみがき方』を読んで、レポート課題を提出し、試験を受ける。​文章のみがき方 （岩波新書） [ 辰濃和男 ]　課題は三問ある。　テキストの指定箇所を読んで、千字程度の文章を書くというもの。　課題を実際に書いてみて、発見があった。　書き手である自分が、何にポイントを当てて書くかを決め、自分ならではの取捨選択を行って、文章の構築をすれば良いのだということ。　私の文章なのだから、当たり前の気もするけれど。　今まで、細密な事は書かない様にしていたのだ。　細かすぎてしまい、ちっとも話が進まなくなってしまうと考えていたからだ。　そうして、面白くないだろうと。　​【中古】文学校 精神科医の質問による文章読本 岩波書店 赤瀬川 原平　いや、書いている自分が面白くないと、結局、書いたものは面白くなくなってしまうよって、赤瀬川先生が書いていた。　これも、当たり前かも、気が付いてみれば。　当たり前のことが、思い込みで、歪んでとらえていることが私にはよくある。　なんだか、腰が痛くって、整形外科でリハビリに腰の牽引をしてもらい（30キロぐらいで、ギューッと）、体の歪みが矯正されて、スッキリした時に似ているかも。　とか、思ったり。　次は、試験の準備。　読んで書く、の連続ー。​

  2023.05.13

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• 文芸コース　ZOOMオンライン新入生ガイダンス

  京都芸術大学　通信教育課程　文芸コースに入学してみました♪　今は、何でもオンラインで、文芸コースなんて、文章だから、課題提出、講義受講、手続き各種、教授への質問等の全てがパソコンでできてしまうのです。　参考図書も、オンラインで市営図書館に予約して借りたり、ネットの通販で注文しておけば、自宅のポストに配送してもらえるし。　世界が広がって楽しいなーと。　仕事の関係で、渋々、覚えた色々なパソコンを使った事務手続きの要領。ZOOMを使った研修の受講。まー、役に立ちましたわー。なんでもやれることは、やっておけば、いつか何かの役に立つものですなー。

  2023.05.06

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