梶よう子さん作の「桃のひこばえ」を読む。
ほのぼのと、おもわず笑みの出る時代小説。
今の時代に照らし合わせると、平和が一番。
戦前に回帰窺う世にあれど
若者達にひこばえを見る
★梶よう子さんは、私の大好きな作家の一人で、中でも、「御薬園同心
水上草介」シリーズは、特に気に入っています。
★その最新作が「桃のひこばえ」です。江戸は小石川の御薬園が主人公
の水上草介が活躍する舞台です。とにかく、楽しくなる小説です。
ほほえましい場面に出会うと、思わず自分でも頬が緩んでしまいます。
横糸に御薬園かかわる人々と主人公の人情味あふれる話が、縦糸に御
薬園を管理する芥川家のおてんば娘、千歳とのなかなか進まない恋物
語がからみ、絶妙な味に仕上がっています。お勧めです。
★ところで、この本が目に留まったのは、「ひこばえ」という言葉の意
味が、よくわからなかったからです。聞いたことはあるのだが、はて、
どういう意味だったのかと不勉強な私のこと、そう思って強く興味を
惹かれたというわけです。それが、好きな作家の本でしたので、なお
さらことです。
★文中では、
「あら、これ新しい根と葉が出ておりますよ」
美鈴がしゃがみこんで、指さした。
「ああ、ひこばえです。元の幹に対して、孫のような若芽なのでそう
呼ばれています」・・・。
★また引っかかるのが「孫のような若芽」。それではと辞書を引いてみ
ると、ひこばえ=孫(ひこ)生え」となり、文中と同じ意味が説明さ
れているので、ここでもまた、孫=ひこと読むことを知り、つくづく
と私の無知を思い知ったわけです。
★しかし、ひこばえという言葉の響きは、その意味を知ればなおのこと、
瑞々しく、希望に満ちた情景が思い浮かびます。
また一つ、私に、好きな言葉ができました。
今日の岡山は、晴れで27度の予想さわやかな秋日和になりそうです。
それでは、また明日。
★いつも、ご訪問いただきありがとうございます★
ー戦争法案を必ず廃案にー
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