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カテゴリ:古谷 剛彦
昨年は、各地で行われた競走馬市場、いわゆるセリの売却率は、どれも非常に高いものでした。4月24日に中山競馬場で行われたブリーズアップセールは、売却率が98.6%という驚異的な数字で、1頭当たりの平均価格も約1500万と凄いものでした。
その他、千葉、HBA、ひだか東、九州のトレーニングセールも好調。特に、ひだか東からは、イクスキューズとアドマイヤヘッドなど、即戦力として重賞で活躍している馬も出ました。 当歳、1歳市場では、日本最大の北海道市場も、セレクションセールを含め大盛況。オータムセールでは、秋華賞をカワカミプリンセスが勝ったばかりで、その弟が上場。オータムらしくない(失礼になりますが…)雰囲気で、4000万を超す売却額となったりと、セリの盛り上がりが、いつもと違っていました。 青森も前年より成績は良かったですし、この年の上場馬ではありませんが、マイネルヘンリーが05年の八戸1歳市場で落札され、先週の東京で特別勝ちを収めていたり、インパーフェクトの活躍も含め、東北産馬の活躍が、今年の八戸市場で後押ししそうです。 そして、何と言っても、セレクトセールでは、トゥザヴィクトリーの牝馬(下の写真)が、日本の市場最高価格の6億円で落札され、話題となりました。話は変わりますが、来週はこの半姉・アゲヒバリが船橋でデビュー予定ですよ!こちらも注目ですね。 売却総額そのものは、飛び抜けて良かったというのは、ブリーズアップとセレクトセールぐらいですが、売却率が全体的に高かったというのは、それだけ色んな馬主さんに買われていく状況であり、良い傾向に感じます。オペラハウス産駒のメイショウサムソンが二冠を達成したり、キングヘイロー産駒のカワカミプリンセスが牝馬二冠となったりと、日高の馬たちの活躍が目立つようになり、サンデーサイレンス産駒がいなくなり、どの種牡馬にもチャンスがでてきたことが、様々なセリでの売買で掘り出し物を見つけられる状況が生まれてきたことが言えるでしょう。 仔が生まれるまで1年、デビューまで早くて3年かかる中で、例えば昨年メイショウサムソンが活躍したことで、オペラハウスの種付けが一気に増えましたが、これらが生まれるまで、そしてデビューまでの過程は上述した通りであり、セリに出る頃には、それらの産駒があまり注目されなくなることが多々あります。 セレクトセールでもわかるように、当歳市場では旬の種牡馬が目まぐるしく変わります。種付けした年の傾向を掴んでおけば、その1、2年後には、その種牡馬の価値が変わり、掘り出し物と出会えることがあります。 坂田さんのブログにもあるように、オセアニア地区はセリのシーズン。今週はニュージーランドで行われています。そして、日本は4月からセリが始まります。 4月9日(月)群馬境TCサラブレッドセール臨時市場(境共同トレーニングセンター) 23日(月)JRAブリーズアップセール(阪神競馬場) 5月7日(月)九州トレーニングセール(JRA宮崎育成牧場) 14日(月)千葉サラブレッドセール1歳&2歳トレーニングセール(船橋競馬場) 22日(火)ひだか東農協2歳トレーニングセール(JRA日高育成牧場) 6月11日(月)九州1歳市場(JBBA九州種馬場) 25日(月)北海道市場トレーニングセール(札幌競馬場) 7月2日(月)八戸市場(八戸家畜市場) 9日(月)日本競走馬協会セレクトセール1歳(ノーザンホースパーク) 10、11日(火、水)セレクトセール当歳(同上) 16日(月)北海道市場セレクションセール1歳(北海道市場) 17日(火)セレクションセール当歳(同上) 8月20~24日(月~金)北海道市場サマーセール(同上) 10月15日(月)北海道市場オータムセール当歳(同上) 16~19日(火~金)オータムセール1歳(同上) 現時点で決まっているのは以上のセール。10月に行われる繁殖馬セールと、ホッカイドウ競馬トレーディングセールはまだ未定です。今年の話題は、ブリーズアップセールが、初めて関西で行われること。HBAトレーニングセールが、6月に移動したこと。そして、セレクトセールは、1歳の展示方法が変わること。 さらに、南関東の外厩施設でもある境共同トレーニングセンターで、第1回のトレーニングセールが行われる、ということでしょう。現時点で、30~50頭ほどが出てきそうな状況です。セリは、一般見学も可能ですし、色んなセリで馬を見ると、楽しいものですよー!なお、セリに関することを含め、サラブレッド競り市場(馬市)情報サイト・馬市ドットコムをぜひご覧になってみて下さい! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年02月02日 16時25分10秒
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