韓国映画「タクシー運転手 約束は海を越えて」。
2017年公開。
タクシー運転手のキム・マンソプ(ソン・ガンホ)は、
妻に先立たれ、11歳になる娘と2人で暮らしています。
生計をたてることに精一杯で政治には全く無関心な労働者でした。
光州まで客を乗せてゆけば、高額な運賃を得られるという話が舞い込みます。
しかし、その時の光州は、民主化を求める民衆蜂起のクーデター(光州事件)が起きていました。
高額な報酬につられたキム・マンソプは、
ドイツ人記者のピーターを乗せて光州にむかい、
検問を掻い潜り、光州にたどり着きます。
そこでピーターが目撃したものは、
軍による一般市民への暴虐でした。
この事実を全世界に発信するために撮影記録を持ち帰ることを決心しました。
キム・マンソプも、タクシー運転手仲間や市民と出会い、
そして無残にも次々に軍によって死んでゆく彼らを見るうち、
次第にピーターの使命を理解し彼に協力しようとします。
クライマックスは、ピーターのカメラを没収しようとする軍と、
カーチェイスをしながら、光州のタクシー運転手仲間の協力を得て、
ソウルへ逃げ延びるシーンです。
この映画は、
光州事件のおりに撮影・報道したドイツ公共放送連盟・東京特派員、ユルゲン・ヒンツペーターの実話をもとにしているそうです。