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『ハワーズ・エンド』
(1992) HOWARDS END ジャンル ドラマ/文芸 製作国 イギリス/日本 家風というのは、それぞれの家で、考え方や価値観は違うもの。 身内同士ならすんなり納得いくことでも、他家には受け入れがたいことがある。。たとえ夫婦でもそれぞれの家風の違いは時にぶつかり合う。 でも、きょうだいでも配偶者の思惑でコトがむずかしくなったりもある。まあ、お家騒動ですね。いわば。。 ヒッチコックなら、ホラーになってしまうけど、そうなならない、田舎の古い屋敷の怖い話。一本の傘から始まった運命、恋愛、遺産、屋敷が誰の手に渡るのか。。 怖いといっても話は終始穏やか。最後まで見ると 様々な事件が何に起因していたのか、、ッ考えるとフト怖い話だったのかな?という感じ。 ●「眺めのいい部屋」「モーリス」「ハワーズ・エンド」三部作の三番目。 イギリスを勉強するテキスト的作品。「嵐が丘」や「ジェーン・エア」もありますが、こちらは日常生活の明治・大正時代をみせてくれいます。1908年頃のイギリスの話。 それぞれ、階級制度、ホモセクシャル、屋敷物語。 ●お茶の会、英国の優雅、ジェントル、几帳面、イギリス人気風 生活のしきたり、インテリア。イギリスのおじいちゃん、おばあちゃんに昔から染み込んでいるような雰囲気。日本で言うと小津安二郎と同じようなことでしょう。「東京物語」のように、おとうさん、おかあさん、きょうだい、「わたし、およめにいきます」という家族の出来事が淡々と語られる。大事件!というほどのことはない。 日本なら朝の朝顔、イギリスだから英国庭園の花壇一杯の花の違い。 ●ジェームズ・アイボリー監督 アメリカ生まれのアメリカ人だけどイギリスによほど憧れているらしい。 ●エマ・トンプソン アンソニー・ホプキンス 同監督で、「日の名残り」にも出演。 ●モーリス ジェームズ・ウィルビー あのナイーヴなモーリスを演った人かと目を疑うほど、利己的で猜疑心の強いチャールズになりきっています。 最初ジェイムズが演じたがっていたのは、チャールズではなく、レナード・バストの方でした。ですが、ヘレナ・ボナム=カーターとの年齢差(20歳と30歳代)や、原作ではバストは小柄な男だが、ジェイムズは6フィート2インチの長身なため チャールズ役に。 監督: ジェームズ・アイヴォリー James Ivory 製作: イスマイル・マーチャント Ismail Merchant 製作総指揮: ポール・ブラッドリー Paul Bradley 原作: E・M・フォスター E. M. Forster 脚本: ルース・プラワー・ジャブヴァーラ Ruth Prawer Jhabvala 撮影: トニー・ピアース=ロバーツ Tony Pierce-Roberts 音楽: リチャード・ロビンズ Richard Robbins 出演: アンソニー・ホプキンス Anthony Hopkins ヴァネッサ・レッドグレーヴ Vanessa Redgrave ヘレナ・ボナム=カーター Helena Bonham Carter エマ・トンプソン Emma Thompson ジェームズ・ウィルビー James Wilby サミュエル・ウェスト Samuel West ジェマ・レッドグレーヴ Jemma Redgrave ニコラ・デュフェット プルネラ・スケイルズ Prunella Scales サイモン・キャロウ Simon Callow アメリカ出身でありながらイギリスを主な活躍場所とするJ・アイヴォリーが「眺めのいい部屋」「モーリス」に続き、三度E・M・フォスター文学に挑んだ作品。主役の姉妹には本作でオスカーを獲得したE・トンプソンと、この連作ではおなじみのH・B=カーター。助演陣も豪華で、表題の邸宅の女当主にV・レッドグレーヴ。その夫にA・ホプキンス、息子にJ・ウィルビーという布陣である。知的中産階級で理想主義的なシュレーゲル家と、現実的な実業家のウィルコックス家は旅行中に親しくなり、シュレーゲルの次女ヘレンはウィルコックスの別荘ハワーズ・エンドに招かれる。美しい田園風景の中、当家の次男坊ポールに一目惚れし、姉に婚約の意志を書き送る。それを読んで、すわ結婚と早とちりした姉が飛んでくるが、ポールにそのつもりはなく姉マーガレットは逆上。やがて時あって、運悪く、ロンドンのシュレーゲル家の真向かいに越すウィルコックス家。ヘレンは頑なだが、大らかな姉は夫人ルースと親しくなり、現実一点張りの一族の中で一人、詩を理解する彼女と深い友情で結ばれる。病を冒され、死の床にあったルースの遺言も“ハワーズ・エンドはマーガレットに”であったが、夫はそれを無視。しかし、その彼がマーガレットに恋をし、彼女は後妻として迎えられる。一方、ヘレンは、ヘンリーの失策から失業したバスト氏に深く同情し一夜を共にしてしまう。姉妹の対立は明らかに見えたが……。穏やかで進歩的な考えを持つ二人の女性の交流の描写は心に残るが、全体にお行儀が良すぎる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年05月24日 20時46分51秒
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