「よしきた、ジーヴス」P・G・ウッドハウス 昨日書きそびれた感想行きます。
![よしきた、ジーヴス](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/3360/33604676.jpg?_ex=128x128)
「比類なきジーヴス」は短編でしたが、これは長編です。バーティとジーヴスコンビは相変わらずで、前作同様ユーモア溢れるお話になってます。
で、今回バーティとジーヴスの関係を悪化させた原因はバーティの白のメスジャケット。(←タキシードの丈が短くなったものみたいです。ちなみにネットでぐぐって見たところ、バーティお気にの白のメスジャケットは1933年に夜間礼装の最新モードとして登場して、3年後にはすたれちゃった模様。う~む、この寿命の短さはやっぱジーヴスが気に喰わないだけあるか。よっぽど趣味が悪いと見た。)
今回は友人達の恋の成就やら叔母さんの悩みやらにバーティが一肌脱ぐんですが(っていうのもバーティ自身が自分の白のメスジャケットのせいでジーヴスの助けを得ることを拒んじゃったから、自分がどうにかするしかない)、やることなすこと(見事に)裏目裏目で、挙句の果てには叔母さんに
「いい子だから、レンガに縛り付けたロープを首に結んでそのまま池に飛び込んで溺れ死んでちょうだい」とか言われる始末。
そもそも、このバーティ、周りの評価がすこぶるひどいです(笑)
引用すると、
有能執事なジーヴス曰く「僭越ながら申し上げますが、あなた様の過去のご計画は常にすべてが上首尾であったとは申せません。」
(常に、とかすべて、とか言わずにいられないところがジーヴスらしいよねっていうwww)
バーティはと言えば、自分で自分を
「バートラム氏(=バーティ)が滞在にご到着、という場面での僕のもっとも愛する親戚たちの反応は、不気味な怪談だと言いたげに僕を見ることなのが普通だ。」
とか言っちゃってるし…(ノд-。)ホロリ
まあ、最終的には前作の「比類なきジーヴス」同様、バーティをひどい目にあわせつつ(笑)、ジーヴスがえいやっと解決するわけですが、このジーヴスシリーズ。
ジーヴスのキャラが立ってるのは脇に置いても、もう一人の主人公であるバーティのキャラ(やることなすことどんだけ裏目にでてもへこたれない楽観的かつ前向きなとこ)こそが、イギリス本国をしてホームズとワトソンのコンビとおんなじくらい人気がある由縁じゃないかと思ってみたりもしました。
長編なので、ちょっと冗長なとこも無きにしも非ずですが、あいかわらず面白かったです。
次は「それゆけ、ジーヴス」です。←短編集でバーティとジーヴスの出会いの話とかあるみたい。楽しみすぎる!☆(≧▽≦)☆!
ちなみに前に日記で書いた「比類なきジーヴス」の感想もどうそ。