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2006年06月20日
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カテゴリ:読書感想
海外ミステリの中でも、大っ好きなシリーズです。
シカゴのハードでタフな女探偵、V・I・ウォーショースキーが活躍するミステリ。

ビター・メモリー(上) ビター・メモリー(下)



一時、女流作家が書く女探偵ものというジャンルを読み漁ってたときがありまして、(検死官シリーズとか)その中で一番強烈な印象だったのが、このヴィクのシリーズです。

自身に対する妥協の無さ。全世界を敵に回しても信実を追い求めようとするストイックさ。例え待ちうけるものが辛い事実だったとしても、決してひるむことはない。
いつもいつも、傷だらけになりながら戦いに挑んで行く。
信実を追い求める余り、時には友人や恋人や家族や、そういった大事な人たちから非難を向けられ弱音を吐くこともあったとしても、立ち止まることはない。

読んでる分にはミステリというよりハードボイルド。

ホロコーストの体験者を名乗る男。アフリカ系アメリカ人が巻き込まれた保険金詐欺。親友ロティの悲しい過去。
様々な出来事が、あちこちで起きた事件が、複雑に絡み合う。上下巻と分かれていて、読むのに躊躇してしまいかねないボリュームですが、一旦読み出したら、次々判明する事実にページをめくる手が止められませんでした。ネタバレ……ってほどじゃないかもしれないですが一応反転→最期の犯人はちょっと、ありゃりゃ?なとこもありましたが、まあ、こんな犯人もありっちゃありなのかもしれません。でも、ちょっとカリカチュアライズされすぎかも。
今のアメリカ社会を取り巻くいろいろな問題も描かれ、ヴィクもかなり手こずってましたが、やっぱり、そこは我らがヴィク!ちゃんとやるこたやってくれました。かっこいいぞ!!
翻訳者さんが上手いのかもしれないですが、リーダヴィリティが抜群なので、長さは全然気になりません。いや、ホントに。
事件は重たいけれど、主人公ヴィクのへらず口が楽しい。読むとスカッと爽快です。
シリーズもので、今回で12作目。
読んだことないって方には、そんなに出てたら手を出しにくいって思われるかもしれないですが、そんなこたノープロブレム!大丈夫、お薦めです!☆(≧▽≦)☆

さてさて、これ以上書いてしまうと、どうやってもネタバレになるので、印象に残った元気の出るフレーズだけ紹介させていただいて、こっから先は私のこのシリーズへの愛を語らせていただきましょう。キラッ ( = ̄+∇ ̄=)v イエーイ

「なあ、何があったか知らないけどさ、くよくよすることないって。
 頭の上には屋根がある、そうだろ?
 メシ食う時間があれば、日に三度三度、きちんと食べられるだろ?
 たとえ、おふくろさんが死んだって、かわいがってもらった思い出は残る
 ---だからさ、元気だしなよ」
(byホームレス)

うん、元気でた!


さてさて、こっからはこのシリーズへの愛!
なんといっても、主人公が魅力的!☆(≧▽≦)☆
喧嘩っ早くてお洒落。売られた喧嘩は買わずにいられない。相手を怒らせることにかけては超一流。腕っ節はかなりのもの。調査のためなら万能鍵で不法侵入までしちゃう。
そこら辺、かなりな不良探偵(笑)
弁護士の資格を持ってるくせに順法精神に欠けてます。いや、融通がきくっていうべきかしらん。
しかも、ここが大事!

だらしがない(笑)

「私は皿を流しの横に積み重ね、それらをながめて考え込んだ。あと1日したら洗わねばならないだろう。しかし、生ゴミはきちんと捨てた。私は散らかし屋だが、無精者ではない。」
(シリーズ1作目「サマータイム・ブルース」より)

はいはい!私も!私も!と思わず手を挙げて同意の声をあげてしまう勢いです。最期のフレーズは座右の銘。(笑)
だらしないといえば、ヴィクはかなりお洒落なんですけど、しょっちゅう転んだり監禁されたり命を狙われたり食べ物をこぼしたりで、服をだめにします。でも、そんなだったらお洒落なんかもうやめた!服なんかもうどうでもいいじゃん、ユニクロかGAPあたりで十分!とは決して思いません。やっぱり女性たるもの、ファッションに無頓着になっちゃダメ。
この生活感あふれるところが、ヴィクの一番の魅力だと思ってます。

かっこいいだけじゃ物足りない。タフなだけじゃ物足りない。

やっぱ、こうでなくっちゃね!

あと、私がこのシリーズを愛してやまないのは、なんと言っても主人公がシリーズと共に、年齢を重ねていくことにあります。
老いは誰に対しても平等です。それは時として残酷なほどに。
時間ループなさざえさんワールドに生きる探偵達も決してきらいじゃないですが、かかんに年齢を重ねていく探偵達はとても愛しい。体力も気力も昔どおりとはいかないけれど、その時々に持てる力の全てを振り絞って真実を追い求める。ヴィクの年齢に自分の年齢を重ねてうっかり落ち込むこともありますが(笑)、それ以上に前向きになれます。ヴィクもがんばってるんだし、私もがんばろう!ってね。
(ちなみに、年齢を重ねていく探偵ものと言えば、国内作品では、東直己作品でしょう!もう、暴れちゃうくらい(←?)大好き!)

ヴィクももう40。読んでも読んでも年齢が追いつくことはないってのはいいですよね。
まだまだ先とは言え、そのうちこち亀の両さんが年下になると思ったら戦々恐々だもんよ。(笑)

巻末の解説の最期に、全てが集約されてるといっていいかもしれません。

「社会的な不正に立ち向かうヴィクにスカッとする。ミステリ的な面白さがある。
それだけではない。生きてゆく力を与えてくれるシリーズとして、これからもヴィクの背中を追い続けてゆきたい」


私も、そう思います。



【蛇足】このシリーズ、ずーーーっと扉絵を江口寿史さんが書かれてまして、ヴィクがものすごいかっこよくて大好きだったんですが、このシリーズから扉絵が変わってしまいました。もひとつ大好きな海外ミステリのシリーズも扉絵も江口さんから変わっちゃったし、そこだけが残念。江口さんカムバック!!


感想を読ませていただいた素敵サイト様はこちらです。
My Goldmine 中西理の大阪日記 honeyoneの庭で





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最終更新日  2006年06月20日 22時06分52秒
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