25242887 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

カレンダー

プロフィール

むらきかずは

むらきかずは

日記/記事の投稿

カテゴリ

サイド自由欄

コメント新着

 通りすがり@ Re[1]:ブログ移転のお知らせ(04/21) akiさんへ ネトウヨ自称茶請けのカマシ発…
 aki@ Re:ブログ移転のお知らせ(04/21) 日本有事と急がれる改憲、大変恐縮とは存…
 http://buycialisonla.com/@ Re:週刊少年ジャンプ15号感想(03/12) cialis da 5 mg. genericoherbal alternat…
 http://buycialisonla.com/@ Re:「リボーン」で獄寺君(09/27) cialis 5 mg 28 compresse prezzocialis v…

キーワードサーチ

▼キーワード検索

ニューストピックス

2011年06月11日
XML


銀魂二次創作SS【もしもの話】<一>の続きです。



時は変わり場所は変わり、ここは江戸の町の橋下の屋台。
もう夕方になろうかという頃、そこに長谷川と銀時が並んで腰かけ、酒に杯を傾けていた。
橋の上から子供たちが連れだって家に帰らんとする声が煩く聞こえてきて、頭に響いた。
「そういや俺今日すげぇ変な夢見たんだ」
長谷川が徐にそう切り出すと、銀時は軽くそちらに顔を向けて、顎肘をついた。
屋台のオヤジも作業をしながら、何はともなく耳を傾けた。
「何かさァ、俺が真選組の局長なの」
「へぇ~・・・」
「でさァ、銀さんが副長なんだよ」
「オイふざけんな。何で俺がアンタの下なんだよ」
「いや顔は銀さんなんだけどさぁ、微妙にキャラ違くてさぁ」
思い出すようにそう語り始める長谷川に言葉に適当な相槌を打ちながら、
銀時は何杯目かの酒をグラスに注ぐ。
「何かメガネかけてない新八くんもいてさぁ」
「それもう新八じゃねェよ」
「でさぁ、俺は見合いに失敗してんの」
「夢でまでそうなんだな」
興味の無さそうな銀時の様子に反して、長谷川は上着から煙草を取り出し火を付け
屋台の天井に向けて軽く吹かすと、何処か他人とは思えない、しかし微妙に
自分の知る人々とは違う仲間たちに囲まれた己の姿を懐かしむように思い起こす。
「妙に現実味のある夢だったなぁ・・・」
「どこがだよ。アンタの願望を詰めてみただけじゃねぇの?」
「前世だったりしてなぁ」
「前世に真選組いねェだろ」
現在の真選組の物とは違う仕様の隊服はどちらかと言えば、
かつて自分が貿易管理局局長だった時の制服に似ている。
今と同じで情けない様子ではあったものの、周りには自分を慰めてくれる仲間がいて、
まるで家族のようなそんな空間にいた事を思い出す。
傍からはとてもそうは見えなかったかもしれないが、とても幸せだった。
あの夢の自分は今の自分よりも確かに幸せだったと、長谷川は思う。

「だけど俺、こっちの世界の方が好きだな」
そんな現実とは裏腹に、長谷川はそう言って笑った。
「何で?金がある分そっちの方がいいんじゃねェの?」
「金は確かにあったけどさ」
銀時がどうでもよさげに、だが少し不思議そうに尋ねると
長谷川は杯に残っていた僅かな酒を飲み干し、息をつく。
「ハツがいなかった」
銀時は納得したようにうなずくと、屋台のオヤジに酒のつまみに甘味を注文した。
オヤジが屋台にそんなもん無いと言うと、銀時は少々憤慨した様子ではあったが
オヤジが売り物とは別の自分用のおやつの饅頭を渡してやると、まるで子供のように喜んだ。
「なんも無くてもさ。たった一人、人生を懸けられる女に出会える方がいいって思ったよ。
最近の俺は金を儲けることばっか考えてたからな・・・目が覚めた気分だ」
そんな銀時をよそに、長谷川は真剣な表情で語っている。
銀時は饅頭を口いっぱいに頬張り一気に飲み込んだ後
酒でそれを更に胃の奥へと流し込み、冷めた口調で答える。
「・・・別居中だけどな」
「俺は今でもハツのこと愛してるし、むこうだってそうさ。
でも今の俺じゃ戻っても幸せにしてやれねェからな」
「まだ戻る気あったんだな」
「そりゃそうさ」

2人の会話を聞いていた屋台のオヤジはいい話だねぇ、と言って笑っていた。
そうして自分の家族の話も交えて、会話に参加する。
銀時よりも一回りか二回り年を重ね、銀時がまだ見ぬ幸せの形を経験した
このおっさん達の話は、正直今の銀時には実感の無い話だ。
そんな経験の浅さに反抗でもするかのように、銀時は辛らつな言葉を並べる。
「向こうはもう男作ってるかもしんねーぞ」
「そんな訳あるか。ハツは何だかんだ俺に惚れてんだ」
「本当にそうだったら逃げてねェだろ」
「何でさっきからネガティブな方に持ってくんだよ!」
「事実を言ってるだけじゃねーか」
長谷川は言い返す事もできず、それこそ夢の中と同じように泣きそうな情けない顔をするが
銀時は最早そんな事には動じないし、悪びれることもしない。
どんな崖っぷちに立たされようと、何度突き落とされようと、どれだけの醜態を晒そうと
そんな中で逞しく生きていく人間である事を知っている。

「銀さんもいい嫁見つけるといいよ」
「ハイハイ」
長谷川の諭すような先輩面が何となく気に食わなかったものの
今日くらいはと銀時は見逃して、明るい未来を願って杯を交わした。





【完】





・・・・・・ふと思ったんですが、アニ魂のオマケで、初期設定やってくれないかな。

ってことはさておき、ぽっぽさんが初期設定に抱いてるイメージは

近藤さん:モテない・よく泣く・皆から愛されてる・いざという時の男前ぶりが異常
土方さん:美形・口が悪い・セクハラ・人を苛めるのが好き
沖田さん:美形・口が悪い・デレない・女扱いされるの嫌い
新八くん:腰が低い・ピュア・皆からからかわれる


なんだそうです。・・・・・・どうしよう、長谷川さんのSSのはずなのに、

「土方さん:セクハラ」 の方が気になる・・・・・・・←ぇー

っていうか、初期設定にメロメロしてたはずが、ラストの長谷川さんの台詞に(ノд-。)ホロリときちゃいました。ぽっぽさんめ、いい話書きやがるぜ・・・・・・

ちなみに、ぽっぽさんのメールに「長谷川さんは何だかんだハツさん一筋だと思ってたんですが不祥事篇で「あれー?長谷川さん?あれー( ̄□ ̄;)!!」ってなりました笑」とあったんですが、あれは悪いのは銀さんで、長谷川さんは被害者だと思います!(笑)


ぽっぽさん、ありがとうございました!☆(≧▽≦)☆!


【おまけ】



ハコさんに色塗り&加工していただいた初期設定イラストです。
SSの中の「背後から両腕の中に女を拘束している男は、腕の中でもがく女を強い力で抑えつけながら」ってとこについついムラムラきちゃったっていうか、腐ったノマカプスキー脳がざわざわしました(笑)←気持ち悪っ



ぽっぽさんの素敵ブログはこちらです。→【popponoblog】

SSはこちらにまとめてます。⇒【頂き物(ss)】



にほんブログ村 漫画ブログへ にほんブログ村 イラストブログへ にほんブログ村 イラストブログ 漫画ファンアートへ  にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2011年06月11日 15時30分58秒
コメント(0) | コメントを書く
[いただきもの(SS)] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.