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2010年08月06日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
トルコで「どんぐり」をされている方のブログを紹介します。日本の未来かもしれません。
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■我が家が宿題をさせない理由

トルコの小学校へお子さんを通わせていらっしゃる皆様へ:

我が家でも、トルコ公立小学校に行かせた最初の半年は、宿題は本人にやらせるという方針でした。
そこは、アンカラでも名の通った、生徒の半分以上が越境してくる小学校です。
当時1年生の下の子は、負けず嫌いで、言わなくても自分で全部やる性格の子供でした。
しかし、私の子供は、だんだんチックがひどくなり、あまりにも体を揺らすので、宿題をするとき、
私が片足で椅子を抑えていなければ、座っていられない有様でした。

実際、学校で椅子から転がり落ち、顔に大きな傷を作ってきたこともあります。

やがて、パニックが始まり、奇声を挙げ、手にしたものを投げ、親を蹴り、叩き、
とても宿題どころではなくなってしまいました。
それでも、私は本人のために、宿題をさせなければいけない、と思い込んでいました。
それは、主に道徳的な理由、つまり、自分のことは自分でするという習慣をつけるためでした。

私は、自分の子供が、人権侵害に等しい精神的抑圧を受けていることが、理解できなかったのです。
今でも、子供に全部宿題をさせたことが悔やまれてなりません。

「どんぐり倶楽部」に出会ったのは、2年の上の子の計算力のなさを危惧してのことでした。
数字のイメージが頭の中にないらしいのに、気づいたのです。

ネットで効果的な勉強法を探しているうちに、インターエデュというお受験のサイトに入り、
「宿題はさせるべきですよね」という掲示板のやりとりを読んでいました。
どんぐり倶楽部の「子供の思考形態に悪影響を及ぼす宿題はさせてはいけない」の主張と、
「宿題をしなければ、責任感のない人間になり、将来子供が困る」という反対意見などは、
私にはとても考えさせられるものでした。
私はいろいろなお母さんたちの書き込みを見て、感じました。自分が共感し、理解すべきは、
自分が属するべきは、どんぐり倶楽部の側なのだと。

そこでは、子育ての理論(哲学)と、具体的な手段が公開されていました。
私は、宿題を減らし、どんぐり倶楽部の算数文章題をさせ始めました。
最初は、宿題の代わりにしていましたので、1日1題のハイペースでした。
どんぐり文章題は、絵図を描いて解くのですが、大人でも難しいので、週に1題~2題でも十分なのです。

その意味がわかるのは、何ヶ月もあとのことです。

次第に、宿題をもっと大胆に減らすようになり、算数の文章題が20題あれば、
難しいものを2題だけノーヒントで本人に解かせる、という方法を取るようになります。
そして、4ヶ月後、子供に現れた変化を見て、大変驚きました。
算数が、クラスで一番になったのです。
宿題を減らしたら、学力が上がったのです。
宿題を全部やってくる子も、エテュット(補習)に行っている子も、太刀打ちできません。
問題を読んだとたん、内容をイメージできる頭になってくるのです。
問題の数をこなす子の中には、偶然にこの力を得る子供も出てきます。
しかし、それは偶然を待たなければなりませんが、どんぐりのやり方は、この部分を確実に育てようとするのです。

どんぐり倶楽部が、究極の勉強法であることは、何より子供が実証してくれます。
あんなにひどかった下の子のチックは、治まっていました。
先生からは、飛び級を薦められました。

昨年の夏は、日本に里帰りし、地元の小学校に1か月通わせました。
漢字は駄目ですが、算数文章題は満点だったので、担任の先生が驚いておられました。

今年度は、私の子供たちは、インターに通っています。
子供たちは、保育園で英語のレッスンを受けた程度で、英語力はわずかなものでしたので、最初はテストは0点でいいと思っていました。
宿題になっている、毎日の日記と音読は1度もさせず、本の読み聞かせをしました。
3ヶ月後の、学期末テストの結果は、全教科ほぼ満点です。
1年から英語教育を受けている同級生を抜いて、2人ともクラスで1番の成績を取りました。
テスト勉強は一切させませんでした。
教科書もノートも見ませんでした。
外で遊んでばかりいました。

1年前からは、考えられない子供の変化を、見ることができたのです。

宿題を全部させてはいけないというのではありません。
実際、低学年であれば、1日30分程度の宿題はさせてもいいのです。
しかし、それは深く考える練習をするもの、味わうものでなくてはなりません。

トルコの宿題で使われる問題集は、学校で購入してはいけないものだということはご存知ですか。
中学のSBS(実力判定テスト)は、90%以上が、政府支給の教科書とワークからの出題なので、問題集は不要なのです。
入試問題を作る教育省が「子供にさせてはいけない」と言っているのに、学校の先生が宿題に出します。
商業的動機が絡んでいる場合もあります。
問題集は、大手塾が作っていて、安く学校に卸している場合もあります。
中には、スパイラル方式を逆手にとった、文字式を使わないと解けないような問題が入っていて、
(2年の問題集と6年の問題集に、共通の問題があるときもあります)エテュットや塾に通わせるための誘い水になっています。
学校で出される宿題を、全部子供にさせると、本来の教育からかけ離れた苦痛を子供に与え、家族が振り回されることになります。

以前の知識偏向型と違い、世界の教育の主流は、思考力を問うものになっています。
SBSも、思考力を問うものなので、解法パターンを暗記する勉強法は、まったく効率が悪いのです。
実際SBSの問題をごらんになればおわかりになると思いますが、少し頭を使って、簡単な図を書けば、解ける常識的な問題ばかりです。
しかし、学校の先生は、思考力を育てる方法がわからないので、量とスピードでカバーしようとし、悪循環になっています。
周りのお母さんたちは、「SBSは難しい。学校の授業だけでは足りない」と言うのです。
しかし、どんぐりで絵図を描いて問題を解く練習をしている私の子供たちは、低学年ですが、6年生問題であればほとんど解くことができます。

私は、今まで自分のブログを、あまり人に教えていませんでした。
しかし、トルコで子育てされている方のブログで、「やってもやっても終わらない宿題」などの記述を見るうちに、
ぜひ他の方も知ってほしい、と思うようになり、ブログ村に参加することにしました。

アンカラには、少数ながら、どんぐりの教育を実践するお母さんたちがおられます。
大量宿題と、どんぐりの教育は、両立ができません。
皆さん、お子さんの宿題を手伝っている(させない)お母さんたちです。小学校低学年というのは、一番大事な時期です。
この時期にしか、つけられない力があるのです。学校の宿題を全部させていたら、
短絡的思考をする脳になってしまい、大事な大事なお子さんの才能が潰されかねません。

長くなりましたが、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
詳細は、ぜひどんぐり倶楽部のHPをご覧ください。

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最終更新日  2010年08月06日 18時53分26秒


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