行政書士のココロ

なぜか最近許認可業務の依頼や相談が多い。

ここ数日で、建設業、貸金業、古物営業などなど。
もちろん特殊車両通行許可はメイン業務なのでこちらも・・・。

地元の貸金業協会に聞くと、最近は個人での開業が多いようです。
それだけ資産のある「個人」が増えているのかな。
うらやましい･･･

貸金業は財務局長または知事の登録を受けないと業をおこなってはいけません。
貸金業って・・・簡単に言うと消費者金融業のことです。
他人に金銭を貸し与えて利息とともに回収する業務のことですね。
回収する利息がいわゆる売り上げになります。
ですから利息は高ければ高いほど良いのですが、当然ですが、そこには上限が
設けられています。
上限金利は確か２９．２％（出資法第５条第２項）と思います（曖昧）。
主観ですが、上限いっぱいの利息を設定する業者よりも、
それよりはちょっと低めの利息を設定する業者のほうが多いような気もします。

登録手続きはそれほど難しくありませんが、そろえる書類が多くて
けっこう骨が折れます。

列挙してみると・・・
登録申請書
登録の区分等
令第３条に規定する（重要な）使用人
営業所の名称・所在地および貸金業取り扱い主任者の氏名
電話番号その他の連絡先
業務の種類
業務の方法
他に行っている事業の種類
登録免許税領収書証紙添付欄

の９種類の書類のほかに

誓約書
身分証明書（市町村発行）
登記されていないことの証明書
住民票
履歴書
写真つき公的証明書の写し
登録者、申請者、重要な使用人、貸金業務取り扱い主任者氏名
財務書類
登記簿謄本、賃貸借契約書
営業所等の写真
営業所等の地図、見取り図
貸金業取り扱い主任者修了証書の写し

などなど・・・。

登録に要する費用は法人・個人とも１５０，０００万円（福岡の場合）です。
申請書類の作成や、申請の代理は行政書士ができます。

貸金業を営む場合、商品は「お金」です。
銀行などから低利で借りて、お客に高利で貸し付け、その利ざやを
稼ぐのが貸金業です。
稼ぐためのシステムは他の業種に比べるとシンプルでわかりやすいです。
でもやはりノウハウはあります。
自力でできないこともないのでしょうが、はやりその道のプロを
雇った方がいいかもしれません。
貸し倒れを回避するために、債務者の返済能力を十分に調べることも大切です。
そのためには登録後に貸金業協会に会員として加入することで、信用情報機関への
加入（＝顧客の信用情報が把握できるようになる）もできるようになります。

過度に貸し付けて債務者を返済不能に陥らせてしまうことはお互いの不幸になります。
借りる側も返せるだけのお金を借りるにとどめ、貸す側も必要限度で貸し付ける。
両者に利益が残る仕事の仕方が必要かもしれません。


話は戻りますが、消費者金融業者のチラシなどによく
「東京都（１）第○○○○○○号」などと書かれているのを目にすると
思いますが、アレが貸金業登録を受けた際の登録番号になります。

東京都知事の登録を受けたら「東京都」と表示されます。
その後ろの（１）は新規登録を意味します。
貸金業登録は３年ごとの更新手続きが必要になりますから、
（２）とあれば登録から４年目以降の業者、（３）とあれば
登録から７年目の業者ということになります。

（　）の数字が大きいほど、長い期間事業を行っている会社ということに
なりますから、貸金業者を選ぶ際の参考になると思います。
ただ単純に数字だけで判断できないです。

申請から登録まではやはり１～２ヶ月かかります。
（都道府県によってちがいます）

事業の開始時にいくらのモトデが必要なのかについては、
これまた都道府県で若干違いがあるようです・・・。

また、欠格事由（登録拒否事由）に該当すると登録を受けることができません。
どういう場合に欠格事由に該当するかについては、ここでは
詳しく触れませんが、成年被後見人である者や、刑事処罰者等々
１５項目にわたって規定があります。



さてと・・・
明日も今日と同じく仕事がたくさん来ますように・・・。
もう眠いのでオヤスミナサイ。