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あれこれ備忘録 ホスピス医のこころを支えるもの

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粗忽のたかびー

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2023.02.10
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カテゴリ:緩和ケア
肺の転移も悪化してきているのか、少し呼吸苦が認められたので、モルヒネの内服と、酸素投与を開始した。また、腫瘍熱、食欲不振があるのでステロイドも開始した。
推定される予後は2週間から3週間と評価し、ご家族にはその旨を告げた。
家族は「なにか想い出づくりがしたいです。本当に旅行に行って大丈夫ですか。」
私からは「モルヒネとステロイドの効果が出れば大丈夫だと思います。出きるだけ早くに予約しましょう。」

翌1/28、本人は「少し楽になってきました。旅行、ほんまに行ってきてもいいですか?」と話し、1/30には「みんなが休みを調整してくれて、2/6-7で民宿の予約を取ってくれました。家族4人+両家の両親、計8人で行くことになりました。」と喜んでいた。

1/31には訪問看護ステーションなどとカンファレンスを行い、2/4に初回訪問診療をすることを約束して退院となった。

2/4に訪問診療に出掛けた。
「トイレに立つのも辛くなってきて、ポータプルトイレを借りました。あと、車のなかでも出きるように尿器(尿瓶)も借りましたわ。」と話した。
更に、「旅行の用意は万全ですけど、旅行先でなにかあったらどうしたらいいですか、先生の病院まで帰ってきたらいいですか?」
との質問があった。
道中で救急指定病院を見つけて行くのが良いだろうから、これまでの治療内容を書いた診療情報提供書を宛名無しで作っておきましょう、と作成してプリントアウトして渡した。
(紹介先を書かないと保険診療請求はできないので、医者としてはタダ働きになる。)

2/6朝、奥さんから病棟に電話があり、今からいってきます、と。

(つづく)





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Last updated  2023.02.12 06:04:10
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